NTTデータはエムティーアイが運営する交通情報総合アプリ「乗換MAPナビ」に人工知能(AI)を活用した近未来渋滞予測情報を提供し、近未来渋滞予測の実証実験を開始すると発表した。Android版「乗換MAPナビ」内で無料使用できる「渋滞予測」欄を設け、AIを活用した30分後と60分後の高速道路渋滞予測情報を表示する。同実証は、Android版「乗換MAPナビ」を使用する全てのユーザーを対象に12月31日まで実施する予定。
実証期間中、ユーザーは、VICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)による最新の道路状況を基にした精度の高い渋滞予測情報を5分間隔で確認できる。VICSは、VICSセンターで編集、処理された渋滞や交通規制などの道路交通情報をリアルタイムに送信し、主にカーナビゲーションなどの車載機に、文字・図形で表示するシステム。
渋滞予測イメージ
提供する渋滞予測情報は、道路状況と渋滞の関連性を学習しパターン化したAIの渋滞予測モデルを通じて、5分間隔で現在から30分後、60分後の状況を予測したもの。従来、活用できていなかった、突発的に発生する事故・道路規制等の情報も含め、最新の道路状況、渋滞情報を基に、AIを活用した精度の高い渋滞予測情報を提供する。
今後NTTデータでは、同実証により有効性検証、市場ニーズの把握を行い、2020年度をめどに近未来渋滞予測情報の提供範囲を一般道路まで拡大する予定。また、より多角的な情報(天気、自動車・携帯から送られる位置情報、施設の混雑状況、人の流れ、ユーザーの行動傾向など)をAIで分析することで、一人ひとりの好み・特性に合った最適なサービスの提供を目指す。