「Windows 10」の最新ビルド「20211」でLinuxファイルシステムにアクセス可能に

Liam Tung (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2020-09-14 11:31

 「Windows 10」の最新プレビュービルドで「Windows Subsystem for Linux 2(WSL 2)」の内部から物理ティスクをマウントできるようになった。

 新機能は、MicrosoftがWindows Insider ProgramのDevチャネル向けにリリースした、「Windows 10 Insider Preview ビルド 20211」で追加されたものだ。

 この機能を使えば、WSL 2からWindowsではネイティブにサポートされていない「ext4」などのLinuxのファイルシステムにアクセスできる。これによって、WindowsとLinuxをデュアルブートにしているユーザーは、WindowsからLinuxのファイルシステムにアクセスできるようになる。

 さらに、物理ディスクをマウントした後は、Windowsの「ファイルエクスプローラー」を使って、そのディスクに置かれているLinuxのファイルにWindows側からアクセスすることも可能になる。ただしそのためには、ファイルエクスプローラーでいったん「\wsl$」に移動してから、マウントされたフォルダに移動する必要がある。

 Microsoftは、この機能には現在3つの大きな制限があると述べている。まず、WSL 2に接続できるのはディスク単位で、パーティションを接続することはできない。

 また、USBメモリーはサポートされていない(USBディスクには対応している)。

 さらに同社は、「wsl --mountでは、カーネルでネイティブにサポートされているファイルシステムしかマウントできない。これは、wsl --mountでは、インストールされているファイルシステムドライバー(NTFS-3Gなど)を使用することができないことを意味している」と述べている。

 同社はまた、2020年9月の月例パッチをインストールすると、WSL 2が起動できなくなるという不具合が発生するという報告について調査中であることを明らかにした。このことは、今回のプレビュービルドのリリース時に公開された既知の問題のリストで言及されている。

 Microsoftは「Windows Subsystem for Linux 2ディストリビューションのユーザーが影響を受ける、起動時に『The remote procedure call failed』(リモートプロシージャーコールに失敗しました)というエラーが表示される場合がある問題について調査している」と述べている。

 ビルド20211では、ほかにもいくつかの不具合が修正されている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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