ガートナー ジャパンは11月10日、世界と日本におけるデジタルガバメント（電子政府）の現状と同社の見解について、説明会を開催した。
コンサルティング部門 シニア マネージング パートナー／ハイテクメディア通信業界統括責任者 兼 M&Aアドバイザー統括責任者の中村拓郎氏は冒頭で、「国連が発信している『E Government Development Index（EGDI）』において、日本の順位は2016～2018年で上昇したが、2020年で下降している」と指摘した。
図1（出典：ガートナー）
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図2：左側の表は、2020年EGDI上位15カ国の傾向と、2016～2020年におけるEGDIの年平均成長率をクロス集計したもの。2020年EGDI上位15カ国の傾向を起点に見ると、2つの傾向が見られる。オーストラリアや韓国など、右下のセグメントに位置する国々は、2016年から高めの順位で、それを維持してきた。一方、デンマークなど左上にある国々は、2016年は低めの順位だったものの、2020年までに上昇してきた。日本はどちらのモデルにも該当していない。
右側の表では、2020年EGDI上位15カ国と、各国の政府IT支出をクロス集計。オーストラリアや韓国、デンマークは人口当たりのIT支出も比較的高い（出典：ガートナー）
ガートナーは、デジタルガバメントの成熟度モデルを設定している。「初期」「発展期」「確立期」「管理期」「最適化期」の5段階があり、EGDI先進国は発展期～管理期の段階に位置している。それらの国々は、目的を設定した上で、データ活用に積極的な投資や注力をする傾向があるという。
図3（出典：ガートナー）
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デジタルガバメントとしての成熟度を高めるために重要なこととして、中村氏は「Composable」を挙げた。Composableは状況に応じて再構成や再配置を行い、最適化し続けることを意味しており、「Thinking」「Business Architecture」「Technology」で構成されている。
図4（出典：ガートナー）
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