VMwareの最高経営責任者(CEO)の座にRaghu Raghuram氏が就任してからおよそ3カ月がたった。Raghuram氏は、仮想化とマルチクラウドを手がける同社が正しい方向へと歩んでいっていることを確認するために、これまでに200人近くの顧客と話をしてきている。
Raghuram氏は米ZDNetに対して、「私は前職を務めている間ももちろん、数多くの顧客と話をしてきたが、それが私の新たな役割に外周からアプローチする機会となった」と述べ、「そして素晴らしいことに、それはわれわれが計画している物事の多くを補強してくれる」と続けた。
これは突き詰めると、マルチクラウドプラットフォームプロバイダーとして筆頭に挙げられる企業になるというVMwareの目標の話になる。そして同氏は、この目標を達成するために「サブスクリプションとSaaSというビジネスモデルへの移行を加速する必要がある」述べ、「このため、私は当社がこれら2つのことにまい進していけるよう注力している」と続けた。
VMwareは米国時間8月26日、総売上高が前年同期比9%増という堅調な2022会計年度第2四半期決算(7月30日締め)を発表した。同四半期のサブスクリプションとSaaSは、売上高が前年同期比23%増であり年間経常収益(ARR)は前年同期比26%増だった。
サブスクリプションとSaaSが総売上高に占める割合は現時点でまだ24.7%にすぎないとはいえ、第1四半期に続き第2四半期も躍進した。最高財務責任者(CFO)Zane Rowe氏によると、サブスクリプションとSaaSが総売上高に占める割合は通期で25%を上回る見通しだという。
Raghuram氏は26日の電話会議で、「一歩下がって来年あたりまでを俯瞰(ふかん)してみても、サブスクリプションとSaaSのポートフォリオ全体にわたって大きな手応えを感じている」と述べた。
しかし同氏は、「(現時点では)特定の地域や特定の業界において、顧客は選択肢があるのであれば、サブスクリプションとSaaSによるビジネスモデルよりもライセンス型のソフトウェアビジネスモデルを好むということが分かった」と述べた。
このことは、VMwareの仮想デスクトップインフラ(VDI)およびDaaSプラットフォームである「VMware Horizon」の第2四半期の業績を見た場合、特に言える。
Raghuram氏は「(VMwareの新たなサブスクリプションオプションである)『VMware Cloud Universal』でもその傾向は見られ、幸先の良いスタートを切った」と述べた。多くの顧客はこの選択肢を使用し、「オンプレミスでのクラウドジャーニーを始めている」という。
つまり、VMwareはこれら顧客のことを一番の関心事にしておく必要があるのだ。
提供:VMware