繰り返し作業、1日の半分以上が3割--自動化導入を求める従業員

ZDNET Japan Staff

2021-09-21 09:29

 ロボティックプロセスオートメーション(RPA)製品を提供するKryonが公開した調査結果によると、回答者の30%以上は、平凡な繰り返し作業に1日の半分以上を費やしているという。

 今回の調査「2021 Automation and the Future of Work Study」は、欧州、中東、アフリカ(EMEA)地域、アジア太平洋地域(APAC)、米国で実施。従業員規模1000~1万人以上の企業に勤める300人を対象とし、回答者は経理、人事、財務、オペレーション、給与管理、カスタマーコンタクトセンターといった部門に所属している。

 調査によると、回答者の大半は、業務をより充実したものにする手段として自動化を取り入れることに意欲的だという。約80%は、労働集約型の作業を代わってくれる「デジタルツイン」を歓迎するとことを示唆している。

 「従業員は、生産性を低下させる業務をRPAボットに引き継ぎたいと考えている。だが、現在のところ企業は、自動化で可能になることを深く掘り下げて検討するという段階には至っていない」とKryon社の最高マーケティング責任者(CMO)Julie Shafiki氏は述べる。「今こそ、RPAから最も利益を得る立場にある人々、つまり、これらの作業に足を引っ張られている従業員の声に耳を傾けるべきだ」(Shafiki氏)

 今回の調査で明らかになった主なこととして次がある。

  • 79%は、1日の30%以上を繰り返し作業に費やしており、1日の半分以上と回答したのは32%。
  • 78%は、作業をデジタルアシスタントに任せたいと思っている。
  • 75%は、自動化が業務のパフォーマンス向上に役立つと考えている。
  • 62%は、余った時間で専門的能力の開発やトレーニングに使いたいと回答している。
  • 71%は、業務に関連した問題解決の支援で自動化を望んでいる。

 さらに、調査によると、職場での自動化のメリットについて認識が高まったことで、ロボットが人間に取って代わることへの恐怖感がなくなっているという。自動化の導入について、46%が繰り返し作業の時間短縮を期待し、39%が生産性の向上を主なメリットと考えている。

 従業員は、ワークフローの自動化について、満足感がより得られる価値ある作業に1日を通して集中できるようにするためのサポート機能として認識しているとKryonは述べる。

 自動化が最も望まれる作業は、業務に関連した特定の繰り返し作業(72%)。既に自動化されている作業は、報告書作成とデータ入力(64%)がトップになっている。55%は、プロセスの自動化が可能になった時には知らせてもらいたいと考えているという。

 Kryonによると、調査によると、従業員は、自動化に対する意識が大きく変化したことで、職場だけでなく家庭での自動化も望んでいるという。メンテナンスや掃除がトップ2だが、ワークアウト(21%)でさえも自動化したいと回答者は考えている。

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