感謝祭の休みを利用して、Appleの新しいサポート情報をチェックしてみたところ、神経を逆なでされる記事を見つけた。「Mac OS X 10.5 Leopard」とAppleのプレゼンテーションソフトウェア「Keynote」に関するもので、これによると両製品は、1986年からMacで使用されてきた複数のフォントが気にくわないらしい。
記事には、「Mac OS 10.5(Leopard)システムで特定のフォントを使用した場合、Keynoteが突然シャットダウンする場合があります。特に、テキストにビルドを追加する際、こうした現象が起こっています」とある。特定のフォントとは、「Courier Oblique」「Courier Bold Oblique」「Helvetica Oblique」「Helvetica Bold Oblique」だ。
これらのフォントは、AdobeのCourierおよびHelvetica書体の一部で、初代「LaserWriter」のPostScriptインタプリタに実装され、以来、すべてのMacにおけるシステム標準フォントとして普及してきた。わたしも、何かを書くときは基本的にCourierを使っている。
Appleは、問題のフォントの代わりに「Courier New」もしくは「Helvetica New」バージョンを利用すれば、ソフトウェアは「正常に稼働」するようになり、トラブルは解決すると主張しているのだが…いや、何か違うだろう!?
CourierとHelveticaの「New」版は、MicrosoftがWindowsの最初のエディションに使った書体である。それからというもの、Courier NewはずっとWindows標準の等幅フォントだったが、最新の「Windows Vista」では、すべて「C」で始まる6種類の新「ClearType」フォントの1つ、「Consolas」にその地位を奪われた。
ほとんどのMacユーザーが、威風堂々としたCourierに比べ、弱々しくてひょろひょろしたCourier Newを嫌悪している。少しネットを検索してみたら、Windowsプログラマの中にもCourier Newを嫌っている者がかなりいて、古き良きCourier系の「よりMac的な」フォントを求めていることがわかった。
Courierに関しては、Postscriptインタプリタが存在しない書体をがんばって補っていた様子を懐かしく思い出す。まだ、スクリーンフォント(画面に表示するためのフォント)と印刷用のPostscript式ライブラリを併用していた頃の話だ。ところが、美しい60ポイントの書体は、突如として不格好な等幅フォントに姿を変えてしまった。なんともはや。
KeynoteとOS XがMac伝統のフォントを拒絶したのは、OS Xがプラットフォームの覇者たるWindowsに頭が上がらないからなのかもしれない。そういえば「iPhone」のフォントリストも、Courier Newを使っているのだった。
(David Morgenstern)
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