デジタル著作権管理の手に負えない現状

btl 2005-09-30 15:32:02

 我が家には、2万ドルもかけて家中に張り巡らせたホームエンターテインメントシステムがある。しかし、わずか99セントでダウンロードした音楽ファイルを、このシステムで聞くことができない。デジタルメディア関連ニュースサイト「Digital Media Thoughts」で、外部編集者のJeremy Charetteとその仲間たちが、この問題を徹底的に論議している。次のような意見が彼らのコメントの1つにあった。デジタル著作権管理(DRM)の現状がどのようになっていて、なぜ手に負えないかを示す格好の記述だと思う:

(デジタル権利管理が)手に負えない理由は、DRMをめぐる2つの陣営が自分たちの考えに固執して、絶対に譲ろうとしないからだ。Electronic Frontier Foundation(EFF)は、どんなコンテンツコントロールにも思想的に反対している(社内使用のための企業システムに対してもだ)。それに対して、コンテンツ提供者は、顧客というのはみんなインターネットでコンテンツを手に入れたらすぐにそれを再配布するものだと固く信じて疑わない。こういう状況を改善する方法はほとんどないし、今のところ解決は見込めない。それよりも、DRM標準の議論に政治家が関わってきたことによって、状況は悪化していくだろう。やがては良くなるかもしれないが、それまでしばらくは悪化していくことを覚悟しておいたほうがいい。

 私がここで使っているDRMという略語は、私がその必要性を信じているからではなく、便宜上、一般的に受け入れられている定義で使っている。反DRM活動家の多くは、DRMの「R」は「rights」(権利)ではないと主張する。このテクノロジーがユーザーの権利を奪ってしまうから、というのがその理由だ。また、上で引用したコメントに出てくる「陣営」の特徴について、私としてはどちらの関係者からも確認を取っていないことを断っておきたい。とは言っても、現実的に2つの陣営が相容れず、これからも歩み寄る気配がまったくないというのがCharetteのコメントから得られる印象だとすれば、私も同じように感じていることは確かだ。私が我が家のホームエンターテインメントシステムで経験している問題に対するコメントについては、Charetteの投稿のコメント欄に返答しておいた。

 [最新情報: DRMの状況が悪化するだけで好転する気配がない理由について、RedmonkのStephen O'Gradyが投稿している。私がオーディオ装置になぜ2万ドルもかけているかという疑問を持つ人がたくさんいるようだが、これは、過去2年にわたるプロジェクトで、我が家の壁にいろいろな種類のケーブルを張り巡らせて、まずはインフラを作ろうとしたことに端を発する。この部分だけでもプロジェクト全体にかかった経費の半分を占める。これは、各部屋にあるスピーカーへケーブルを引いているだけでなく、部屋の電灯スイッチの近くにコントローラを配置して、中央のエンターテインメントシステムにつながるように配線もしているからだ。配線には、Monster Cableのオーディオ配線だけでなく、有線Ethernet用のカテゴリ5ケーブルも含まれる。両方を配線した詳細はここでは触れないが、毎日のインターネットへのアクセスとA/Vのニーズにも対応できるようになっている。

 ケーブル自体はそれほど高価ではなかった。壁の中を這わせて、ターミネートするのに費用がかかったのだ。家を建てるのなら、壁を仕上げる前に配線を済ませることを薦める。配線はたぶん自分でできるので、かなりの金額を節約できる(ほとんどの建築業者は、デジタルホームをどうやって建てたらいいか、よく知らない)。実際の装置と設置料(スピーカー、テレビ、コントロールパネル、その他)が総額の約半分かかっている。だから、オーディオ装置だけを考えれば、1万ドルにも満たない。経費の半分のほとんどは、設置とテストのための人件費だ。

 いずれにしても、今までのところ2万ドルをかけた「システム」であれば、どこで買った音楽でも再生できていいはずだ。だが、現実はそうではない。]

(David Berlind)

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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