「あえて言おう。アップルのBoot Campはギミックだ。」に異議あり

btl 2006-04-12 18:35:37

 テクノロジーに関する問題をめぐって、わたしが親友のCharlie Cooper氏と意見を異にすることはめったにない。多くの人々が造作もなくバラ色の未来を想像する企業の契約や発表でも、食品医薬局の認可を受けたヒニク・ヘンクツ社の灰色に曇った空のような角膜を移植したわたしたちの目には、明るいものとしては映らなかった。確かに空は青いが、どんなものにもよい面はあるなどというのは幻想だと喝破してきた。だが、ことAppleの「Boot Camp」に関しては、わたしたちの批判眼は別の方向を向いている。Cooper氏は、Boot Campはより多くの人々をOS Xの世界へ誘うためのギミックだと主張している(危険を冒している、と言ってもよい)。Cooper氏が執筆した記事の抜粋を以下に引用しよう。

しかし、あえて言おう。Boot Campはギミックだ。賢明なギミックだが、それでもギミックであることに変わりはない。Boot Campは、自分のお気に入りのWindowsアプリケーションがないと夜も眠れないというPCユーザーにとって保険の役目を果たすものだ。(中略)人々が求めているのはWindowsではない。彼らが求めているのはWindows用のアプリケーションだ。一度MacにさわったWindowsユーザーは、世間がMac OSでについてあれほど騒いでいたことを全く疑問に思わなくなるだろうか。露骨に口にすることはないだろうが、同社はMacでWindowsを使ってもらうことには一切関心がない(AppleがMacでWindowsをサポートしないのは偶然ではない)。彼らは、興味のある人にMac OSを一目見てもらい、その魅力で彼らをとりこにしたいと考えているのだ。>

 Cooper氏の考えをまとめると、人々は主にWindowsを動かすためにMacを購入するが、しだいにシステムのもう一方の選択肢、すなわちOS Xオペレーティングシステムの魅力に屈するようになるということになる。つまり、こうしたユーザーは、当初はWindowsの代わりになるものとしてのOS Xには最低限の関心しか持っておらず、Appleのハードウェアの取り柄はWindowsを稼働できることぐらいだと思っているというわけである。だが、まったく逆のことも考えられる。例えば、確かにBoot Campは、現行のWindowsユーザーに理論上はリスクのないMacへの移行を提案し、Windowsの利用を止めてMacへ乗り換えるよう促すものかもしれない。ということは、Windowsを搭載したMacを自宅やオフィスへ持ち帰り、それでもやはりOS Xのほうがすぐれていると思えなければ、OS Xをフォーマットして、Windows専用とすればよいわけだ。もちろん、Macのキーボードを取り外して、Windows向きのものと交換できればの話しだが。

 わたしはもうずいぶん長いこと、机の上の「Thinkpad」の隣に「PowerBook」を置いて使っており、1日のうちでOS Xを利用する時間はWindowsよりも長い。だが、PowerBook上でWindowsを稼働させたいなどと思ったことは、これまで1度たりともなかった。実際のところ、Cooper氏は間違ったことは言っていないと思う。Steve Jobs氏は、乗り換えへの誘惑がうまくいけばよいと願っているだろう。しかし先週も記事に書いたとおり、Windowsを利用するために、専用に設計されたシステムではなくMacを最初から購入するのは、本物の愚か者だけだ。Windowsを利用する必要があるなら、インターネットを探してみればよい。Appleのシステムと同等のスペックを持つマシンを、Appleを購入する費用の4分の3の値段で見つけられるはずだ。しかも、そのマシンははじめからWindowsを稼働させることを念頭に置いて設計されているのである。選択を後悔することはないだろう。あるいは、(OSに関して)何が必要なのか決められない場合は、近くのAppleの店に行き、OS Xを少しいじってみればよい。OS Xが自分の必要なことをすべてこなせることがわかり、買っても損はないというならば、Macを購入すればよいのだ。絶対に必要なアプリケーションがWindows版しか提供されていないなどの深刻な問題に突き当たらなければ、Macを買ったことに満足できるだろう。

(David Berlind)

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