フラット化する世界で成長を見せるSun

飯田哲夫(Tetsuo Iida) 2006-06-04 12:40:02

早朝から釣りに出掛けてもなかなか釣れず、昼過ぎに現れた勝手知ったる地元住民に大物を釣られる。よくある光景だが、実に悔しい。勢い込んで洋書を買い、読み終わる前に邦訳が出る。これも良くある光景だが、実に悔しい。出るなと願掛けしていたが、やっぱり先に出てしった『フラット化する世界』

フラットなサーバーマーケット

さて、何故『フラット化する世界』の話題から始めたかというと、"The Register誌"にてサーバー市場の記事を書いている記者が、サーバー市場の成長性を表現するのに"as flat as Thomas Friedman"などと言ったからである。Thomas Friedmanとは、『フラット化する世界』の著者である。記事によれば、2006年1Qのサーバー市場、出荷台数は14%アップしたものの、金額ベースでは$12.3bnで前年からほとんど変化がない。

そんなフラットな世界で、出荷台数だけではなく、売上金額でも健闘したのがSunである。記事から引用しよう。

 

On the revenue front, Sun made by far the most significant gains. Sun's server revenue surged 8 per cent, while HP was flat. IBM saw revenue slide 4 per cent, and Dell posted a 2 per cent drop in revenue. Fujistu stumbled in a big way, dropping 14 per cent.

 

記事のトーンからも見て取れるように、Sunの売上アップは、他社が苦戦する中での快挙なだけに、驚きを持って受け止められている。

その時、Jonathan Schwartzは

実はこの記事を知ったのは、Jonathan Schwartzのブログからである。同氏は、このSun復調の根拠の1つとして、そのオープンソース戦略を挙げている。

 

No one can possibly dispute the impact free and open source software is having on the world - as the OpenSolaris and OpenJava communities continue to expand, as downloads and adoption increase, so does awareness of Sun's (and other open source community member) offerings and the total revenue opportunity.

 

つまり、OpenSolaris戦略が、Solarisの採用を増加させ、結果的にSunのビジネス・チャンスを増加させたと言うことである。"Participation Age"を標榜するSunの戦略が1年を経てようやく実を結び始めたとも理解できる。

一方で。。。

Jonathan Schwartzは、一方ではCEOとして厳しい側面も見せている。5月31日に発表された大規模なリストラ策である。CNETによれば、「今後6ヶ月で4,000〜5,000人を解雇」ということである。サーバー売上に復調の兆しが見えるとはいえ、まだまだ予断を許さぬ状況ということだろう。

内部を引き締めながらも、オープン化する外部のイノベーションは活用していく姿勢、という見方はちょっと皮肉っぽいだろうか。いやいや、外部の力を活用しながら成長しようとするならば、むしろ内部の余剰は排除する必要がある。OpenSolarisの成功と大規模リストラという情報、ほぼ同じタイミングで流れてきたのは、単なる偶然とは思われないのである。

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ところで、久々に釣れました。

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