最近のトレンド紹介 - 地方自治体とOSS、外食産業と釣り

飯田哲夫(Tetsuo Iida) 2007-02-10 15:03:32

さて、最近強く感じる2つのトレンドを紹介したい。事前に言っておくが、前者は私の勘違いかもしれないが、後者はそうではない。なので途中で読むのを止めないように。また、だからと言って前半を読み飛ばしてもいけない。

釣り人を刺激する外食産業

どうも最近、釣り人の心を刺激するレストランが増えている。まず、このElio Locanda Italianaというイタリア料理店。半蔵門にあるなかなかの人気店で、先日わが母校であるManchester Business Schoolの同窓会で活用させてもらった。参加申込みが18人だったのに、21人も来たら、俺が座れないじゃないか!! というのは余談として、このレストランのホームページのリンクの1つに「釣り」という文字がさりげなく配されている。その事実だけでも採用決定なのだが、そのリンクを辿ってみると、なんと「エリオとスタッフは、日曜日を利用して仕入れのために釣りに出かけます」とある。素晴らしい。こんなところで働いてみたい。

そして、極めつけは「ざうお」。こちらの和食レストランは、店の中央が巨大な船となっていて、その周りを生け簀が囲む作りである。そして、この生け簀で魚を釣ることができて、かつ、釣った魚は割引料金で調理してくれるのだ。まだ昼食でしか訪れたことが無いので、釣りをするには至っていないが、タイやらシマアジがぐるぐる回遊している姿は垂涎ものである。ちなみに明日は釣りに行くのであるが、またしても釣れなかった場合には、そのまま「ざうお」直行の予定。今年の初釣りであるが、何といっても今年の運勢は凶なもので

さて、ここまでは私の勘違いかもしれない最近の外食産業のトレンド分析。ここからは、地方自治体におけるシステム化のトレンド。

1月の末、福岡で開催されたOSAC(Open Standard Support Consortium)主催の「地域情報化セミナーin福岡」に参加した。私自身、地方自治体の世界には全くの門外漢で何かと発見の多い1日であった。

個別に開発される地方自治体システム

どうもセミナーで登壇する自治体のスピーカの方のお話を聞いていると、市レベルの地方自治体システムというのは、どうも自治体毎にバラバラに開発されているようである。私などからしてみると、地方自治外の提供しているサービスはどこへ行っても同じだから全国共通だろうくらいの認識しかなかったが、そんなわけでもないようだ。

現実には自治体毎にバラバラで、かつサービス毎に構築されるため、開発ベンダーへのロックインが激しく、また自治体にとっての顧客である住民にとってははなはだ利便性の悪いものとなっているそうだ。そのために、転居1つとっても何度も住所を記入したり、いくつも窓口を回らなくてはならないというような事態が生じるのだという。

高いサービス意識

また、サービスに関する自治体の意識は、意外にも顧客である住民を基点とした発想へ転換しつつあり、従来の縦割りシステムへの問題意識が強い。また、単発のサービスのみならず、住民の中長期のライフサイクル全体にわたるサービス提供(まさにイベント・ベース・マーケティング!!)を志したいというのである。

しかし、それを阻害しているのが現状のシステム構築の方法であるという。開発ベンダーにロックインされているがゆえに、他社との比較が出来ず、ベンダーに出来ないと言われたものは諦めざるを得ない。自分たちでITをコントロール出来ない状況におかれているのである。

自治体のシステム基盤

こうした問題意識から地方自治体が目指しているのは、共通のシステム基盤を自分たちで構築し、開発ベンダーには業務機能のみの構築を依頼していこうという発想である。これにより、プラットフォームを個別ベンダーに握られるという状況から脱し、かつ、共通機能の重複を防止して顧客中心のシステムが構築可能になるというわけだ。

今回、ISIDは開発技術センターの渥美がパネルディスカッションに参加して、OSS開発基盤であるSeasar2の紹介を行ったのだが、今回我々が呼ばれたのは、まさにシステム基盤のレイヤーにおいてOSSのようなベンダーロックインの起こりにくいものが検討されるべきではないか、という問題意識から出たものだったのである。なるほど。

ちなみに、福岡というのは、Seasar2の開発者が多い土地で、チーフコミッタの比嘉氏もしばしば足を運んでいる先でもある。ということは、地方自治体のシステムをまさに地場のソフトウェア企業が開発できるという経済面での好循環も期待できるのではないだろうか。

<お知らせ>

2/14-15に開催される「Developers Summit 2007」で「狛犬(Seasar2)と駆けた1年 〜リアル・エンタープライズOSS 〜」というタイトルでお話させて頂く予定です。オープンソースの現状の分析から実際にエンタープライズ領域で適用する場合に起きる様々な矛盾点などについて分析を加えてみるつもりです。ご興味のある方は是非登録してみて下さい。

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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