「釣り2.0」と「金融ビジネス2.0」の相関関係

飯田哲夫(Tetsuo Iida) 2007-06-24 02:37:31

さて今週は何をネタにしようかなとRSSリーダーを眺めていると、INTERNET Watchのエントリーに「価格comに『釣り』カテゴリ新設」とある。釣竿やリールの価格比較に加え、何と釣果や画像投稿の機能を追加することで、釣り情報の交換が行えるようにする予定だそうだ。ついに釣りも個別自虐型の情報発信から、「釣り2.0」へ進化するのだな、などと思ったりするが、そもそもこんなことニュースに取り上げるなと思ったりもするのだ。価格.comのカテゴリーに加わったことがニュースになるとは、切ない趣味を持ったことよ。

拡大する金融ビジネス2.0

さて、フィッシングといえば、金融ビジネスである。といってもフィッシング詐欺の話をしたいのではなく、前回の金融ビジネス2.0を少し続けたい。と言うのも、先週取り上げたソーシャル家計簿Wesabeがベンチャー・キャピタルから$2mの投資を受入れたというニュースが入ってきたからだ。それだけではない。以前取り上げたソーシャル・レンディングProsperに至っては、$20mの追加投資が決まり、これで投資受入額の類型が$40mにまで拡大した。

未開拓の金融マーケット

Wesabeのコンセプトは、お金に関するコントロールを金融機関から取り戻せ("Take control of your money")、というところにある。また、Prosperは銀行からはお金を借りられない層が主たるターゲットとなっている。また、同じ週に出たニュースの中に、Wal-Martが金融サービスを拡大するというものがあった。これは、銀行に口座を持てない人たち向けに小切手の現金化や支払、送金などのサービスを低コストで提供しようというものだ。

これらの動きから見て取れるのは、金融機能の流動化現象である。それは、金融機能の既存プレーヤーから新しいプレーヤーへの移動であったり、あるいはこれまで金融機能が提供されていなかった層への金融機能の拡大であったりする。特に、インターネットやスーパーマーケットといったローコスト・モデルの登場は、これまで金融サービスを提供されていなかった層("Underbanked"という)へのサービス拡大といった側面が強い。

P2PからB2Cへ

一方で、UKにおけるソーシャル・レンディングの雄であるZOPAは、そのP2Pレンディング・サービスをビジネス・レンダーへも開放すると言い出している。そういえば、楽天なんかもP2PのECサイトであったものが、そのマーケットの拡大故にビジネスサイドからの参加者が増大した。ZOPAの試みを見ていると、Underbankedをターゲットとした金融機能も、参加者の拡大によっては、既存の金融マーケットとの一体化へと発展する可能性も否定はできないだろう。

Underbankedが満たされるなら

ところでだ。「金融ビジネス2.0」が"Underbanked"を救うのならば、「釣り2.0」は私のように魚があんまり釣れない人="Underfished"を救ってくれるのではなかろうか。ない。

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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