イノベーションのジレンマを破壊できるか ? MicrosoftのYahoo買収提案

飯田哲夫(Tetsuo Iida) 2008-02-03 18:39:25

MicrosoftとGoogleの力関係の逆転は、クリステンセンの「イノベーションのジレンマ」の典型例であると議論されることが多い。実際にそうかもしれない。既存のソフトウェア・ライセンスをコアビジネスとするMicrosoftは、Googleのオンライン・サービスへと容易に移行できるものではないし、移行していないから今でも巨大な収益源を維持している。

しかし、今回のMicrosoftによるYahooへの買収提案にあるように、検索ビジネスはプラットフォームビジネスとなり、スケール・エコノミーがものを言う領域に到達している。そして、その領域での巨人はGoogleである。つまり、今後、検索領域においては、Googleこそがイノベーションのジレンマに陥るか否かの瀬戸際に立たされることとなる。

ただ、MicrosoftがYahooの買収により、スケールを合わせようとするだけならば、それがGoogleに対して破壊的なダメージを与えることはないだろう。破壊的ダメージは、そのスケールが足枷になるようなサービスである必要があるからだ。

それにしても、一消費者の感覚として、ある企業がイノベーションによって既存の強者を凌駕していく過程には大きな喜びを感じる。しかし、その挑戦者が十分な強者になったと感じられる頃合というのがあって、そこからはむしろ反発を覚えるようになる。昔はそれがMicrosoftであった。何となく、存在する消費者側の臨界点、Googleもそろそろ超えそうな気がするが、その次がまだ見えない。でも、次への期待感が高まる頃合ではある。

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