ヨーグルト戦争とプライベートブランド

飯田哲夫(Tetsuo Iida) 2008-06-29 11:21:01

ギリシャへ旅行に行くと、朝食のビュッフェに真っ白い山ものが山盛りになっていて驚くが、これがグリーク・ヨーグルトと呼ばれるもので、我々のヨーグルトのイメージからすると、実に濃厚で腹にもどっしりと溜まって食い応えがある。これに蜂蜜をかけて食べるととてもおいしい。

日本でもTotalというブランドのグリーク・ヨーグルトが手に入るようだが、一般の流通網には乗っていないらしく近所のスーパーでは売っていない。では何を買うかというと、「明治ブルガリアヨーグルト」か「森永ビヒダス」か「ナチュレ恵」の500mlのパックを買うのであるが、どれを買うのかは決まっていない。

差別化できないプレーンヨーグルト

各ブランドとも専用サイトを設けて違いをアピールしているが、結局買うのはその日スーパーで特売になっているものである。どういう訳か毎週どれか1つが安くなっているので、それを買うのである。安くなっているときは138円、安くなっていないと186円(だったかな)なので、無条件に安いほうを買うのである。正直なところ、私にはこの3つのヨーグルトに違いを見出したことがない。

そして、毎週ヨーグルトを買うときに、このプレーンヨーグルトのビジネスは厳しいなぁなどと思うのである。特段新しいマーケットが生み出されるわけでもなく、順繰りに値引しながら勝つともなく負けるとも無くビジネスを維持しているように見えるからだ。実態は知らないので推測ではあるが。

そしてプライベートブランドの参入

そこへ来て、最近西友で127円のヨーグルトが売り出されていた。これが何かというと、西友のプライベートブランドであるグレート・バリューのヨーグルトなのである。プライベートブランドは、自らは研究開発は最低限しか行わず、営業コストや広告宣伝も最低限しか実施しなくて済むので、一般的に価格設定を安くすることができる。

こうしたプライベートブランドをプレーンヨーグルトのような差別化の難しい領域へ投入されると、食品業界としては痛いだろうなと思いつつも、リテーラー側からすればこうした領域こそプライベートブランドを投入するとシェアを取り易いのだろう。

そして我々

と他人事のように話しているが、ソフトウェアビジネスも同じことが起きつつある。SaaSだPaaSだと言っているが、その過程において販売チャネルがプラットフォーム提供者へと移行するという事実を忘れてはならない。ソフトウェアをどんどん載せてくれ、販売はおまかせあれということなのだが、そうして提供されるサービスもプラットフォーム提供者が主導権を握るようになると、何をどのように提供するのかについての力関係が徐々にサプライヤーからプラットフォーム提供側へと移行することになるだろう。つまり、仮にビジネスモデルをソフトウェアからサービスへ替えたところで、やはりビジネスモデル以上に何で勝負するかを見極めることが重要なのである。

などとヨーグルトを食べながら思うのでした。グリーク・ヨーグルト、誰か日本で流通させてくれないかなぁ。

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