SWOT分析
会社のビジネスの方向や製品ならびにマネジメントの面から診断したり、事業の可能性を検証したりするのに良く用いられるツールです。ITILでは、会社の概要を把握する段階や、ビジネスの方向とITサービスの方向の整合性が取れているかを判断するためのツールとして使用することが在ります。SWOTは以下の語の頭辞語です。
この分析ツールですが、実は2種類存在するということをご存知でしたか。私自身は、実はこの分析方法が2種類あることは、つい2年前にわかった次第でした。ひとつは通常にSWOT分析といわれているものです。もうひとつもSWOT分析といわれているので混乱を招くことがあるのですが、区別するためには特に“クロスSWOT分析”と呼んでいます。大きな違いは、SWOT分析は仮説検証ツールとしての側面が強く、クロスSWOT分析は解決策を導き出すツールとして使われることが多いということでしょう。
次のような表形式で表現されます。
| 内部 | 強み (Strength) |
弱み (Weakness) |
|---|---|---|
| 外部 | 機会 (Opportunity) |
脅威 (Threat) |
このように表形式で整理されるのですが、内部とは会社であったり、社内の一組織だったりします。外部とは、対立軸または競合関係のあるものを想定します。従って、市場や同業者だったり、社内の他部門だったりということになります。現在のビジネスが、市場からどのぐらいの利益を享受する機会が存在するかを推測できます。反対に、どのような脅威が予測されるかを検証することもできます。新規事業分野に進出しようというときや、投資拡大を行うとき、市場からの撤退、事業の縮小などを考えるときなどに有効なツールといわれています。
| 機会 (Opportunity) |
脅威 (Threat) |
|
|---|---|---|
| 強み (Strength) |
(1) | (2) |
| 弱み (Weakness) |
(3) | (4) |
クロスSWOT 分析は、前述したように解決策を導き出すツールなので、表の(1)〜(4)には、以下の内容を記述します。
違いを把握してもらったところで、一連の使用方法を解説しましょう。
このように、SWOT分析のマトリックスを掛け合わせた領域で解決策を導き出すために使用されるので、クロスSWOT分析と呼ばれています。これでそれぞれの特徴と守備範囲はご理解いただけたと思います。しかし、最近は、これをひとまとめにした、複合型のSWOT分析も見かけられるようになりました。特に名前は付けられていませんので、複合型SWOT分析とでも呼ぶことにしておきましょう。
| 機会 (Opportunity) |
脅威 (Threat) |
||
|---|---|---|---|
| 機会と捉えた事項 | 脅威と捉えた事項 | ||
| 強み (Strength) |
強みの 事項 |
(1) | (2) |
| 弱み (Weakness) |
弱みの 事項 |
(3) | (4) |
この複合型は、非常に簡潔で見やすいという利点があります。一方で、仮説の段階や事実の把握の段階で一旦検証を行うというステップが弱くなる傾向があるようです。解決策にだけ、目がいってしまう傾向が強くなるように思われます。
ITILを導入するといっても、ITサービスだけのことを考えていれば良いということではありません。ビジネスに対して、ITサービスが如何に貢献できるかを考えること。ITサービスをうまく利用することによって、ビジネスを如何に効率的に行えるようにするかを考えていかなければならないのです。そのために、ビジネスとITサービスが相互に理解しあう上で、SWOY分析は有効なツールであるといえると思います。私なりの理解と見地から解説いたしました。有効に活用いただければ幸いです。
前田 隆
※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。
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