シアトル滞在記

米野宏明(Hiroaki Komeno) 2008-01-10 17:25:48

今シアトル近郊にいます。遊びではありません、正月明け早々の出張です。Business Intelligence に関連する営業や技術者、マーケターを対象とした社内トレーニング イベントに参加しているのですが、社内情報ばかりなので内容は言えません。今回は、ヒストリカルじゃないので 「滞在記」 というべきじゃないかもしれませんが、日本とアメリカの 「人の違い」 について感じたことを書き連ねます。

まず、アメリカ人は断然よく質問する。欧州人は割と質問をする。アジアでも東南アジア系はまだする。私を含め、日本人は全然しない。言葉の壁は否定しませんけど本当にあんまり質問することないんですよね、それにアメリカ人の質問って、おしなべて非常にくだらないのです。そんなこと話の背景考えればわかるだろ、とか、そいつに聞いても答えられるわけないだろう、とかいうレベル。でも、質問されたほうもそんなくだらないものに対して “good question” なんて言ってみたりするのです、偉いなあ。日本人の回答者なら鼻で笑って 「フッ、だから ・・・」 と言いがちなところ。

アメリカ人は、「どうだ、すごいだろ!」 と言われると条件反射で 「すげーよ!」 と拍手したり 「ヒュッ」 って言ったりする。欧州人はあんまりしない。東南アジア人はちょっと乗る。日本人は全然しない。

アメリカ人は、デモンストレーションなのに話ばっかりする。他の国は知らないですけど、日本なら、デモなんだからデモしろよ、って言われるはず。デモのコツ、のような Sales 向けのセッションもあったのですが、できるだけクリック数は少なく、というのが高い優先度で紹介されていました。もちろんそれで済めば越したことないですけど、他にも優先すべきことがあるだろう、と思う。

アメリカ人は、朝が早い。トレーニングの開始は朝の8時、終わりは夕方6時。日本にいて本社と電話会議するときも、すぐこちらの朝 8時 9時あたりにセットしてきます。ここ数年、アメリカ人の労働時間が長くなってきていると聞いたことがありますが、8年前も今も 5時過ぎには帰り始めるので、その分は朝が早くなったのでしょうか。

アメリカ人は、味覚が崩壊している。毎日同じものを食べても平気なようで、朝食、昼食は会場で出るのですが、メニューは毎回ほぼ同じ。野菜はサラダだろうが付け合わせだろうが、基本 「生」。人参、ブロッコリー、マッシュルームまで生。塩は極端に少なく、砂糖は極端に多い。マイクロソフト本社は 「キャンパス」 と呼ばれ、広大な敷地内に分散している各ビルにカフェテリアがあります。いろんな国のメニューがあり、普段の昼食はみんなそこでとりますが、これがだいたいマズい。いや、好きな人はいるかもしれないけど、自称グルメな私はからっきしダメ。以前、本社で働くイタリア人がカフェテリアのピザを食べていたので、「お前良くそんな物食えるな」 って聞いたら、「だってどうせ他も全部似たようなもんだよ、お前も寿司にすれば?」 って言われました。食べませんでしたけども。アメリカ人の同僚は日本にもたまに来るので、自分たちの食べ物が世界水準より低いことは認識しているようで、私がしぶしぶカフェテリアで食事をしているのを見ると必ず笑いに来ます。

アメリカは、格差が拡大している。シアトルのダウンタウンは 8年前より数段ダーティになっている気がします。メインストリートは外れたくない感じで、ちょっと離れると、目つきのおかしい人が道端に座っていたりします。高級デパート周辺を歩いている人たちの着ているものも、まあ冬ということもあるのでしょうが、カジュアルブランドのどこにでもあるようなダウンがやけに目立ちます。確か以前はそんなんじゃなかったような。そのかわり、私がいま滞在しているベルビューという郊外の町はかなりグレードが上がりました。近辺に高級住宅街が多いということもあるのでしょう、8年前はただの田舎町の雰囲気でしたが、今はかなりハイソな雰囲気を出し始めています。

シアトル滞在記なので別に結論は用意していなかったんですけど、締まりがないのでいちおうまとめてみます。

アメリカ人はたぶん、お互いの背景が感覚的に理解できないので、やたらとたくさんしゃべるし、やたらとくだらない質問するし、敵対しないようにまずは仲間意識の醸成に力を入れる。すべての感覚がちょっと麻痺しているので、食べ物がまずくて、部屋が寒いのに半袖のやつがいて、がんがん日焼けしても意外に平気で、雨降っているのに傘をささない。やる気のある人とない人、すごく勉強する人としない人の差が大きくて、その結果の差も大きい。この人たちと対比すると、日本人の良いところ、悪いところがすごく意識できるのかなと思います。良くも悪くも 「日本」 を意識するようになる、という感覚です。

いやあしかし、私はここには住めないですね。慣れちゃうものなのかな?いや、慣れたくない。

米野宏明@マイクロソフト

※ 本エントリーの内容は筆者個人の見解に基づいており、マイクロソフトの見解を示すものではありません。

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