バッテリー自主回収が遅れている

呉井嬢次(Johji Kurei) 2006-09-11 15:56:00

 ノートパソコンのバッテリーの不具合が見つかり、デル、アップルが自主回収を開始した。また、富士通、日立は、自主回収の対象となるリチウムイオンバッテリーを使用していないことをホームページで公表した。しかし、メーカーによってバラツキがある。あなたのノートパソコンは本当に大丈夫だろうか?

アップルは申し込んで5日後に交換できたけど・・・

 アップルのノートPCで自主回収バッテリーの交換は順調に進んでいる。ホームページから申し込みを行った5日後に交換バッテリーが到着した。しかし、私が使用しているデルのノートPC(LATITUDE)は、見事に自主回収の対象となっていた。

 ちなみにデルは、ホームページで自主交換対象の有無を確認できる。依頼が受理されてないと思って、再度チェックしてみた。すると「交換は既にお申し込み済みです」と表示される。しかし、手元には未だ届かない。申し込んで既に20日以上過ぎているのに。

 発火する確率は極めて低いものの、待ち続けるしかない。しかたないので、自主回収のバッテリーをアチコチで話のネタにしている。待ちますから、対応は迅速にお願いしたい。

メーカーの自主回収パターン別の対処法

 実は、ノートPCの自主回収は過去にも経験している。10年くらい前になるが、アップルのパワーブックの充電池を交換した。当時は「鉛蓄電池」タイプだった。充電池には色々なタイプがあり、昔は鉛蓄電池、それからニッケルカドニウム電池、ニッケル水素電池へ変わってきた(最新技術ではアルコールを使うタイプもある)。化学的には、2つの金属の起電力の差を組み合わせているので、充電池は作れば色々可能だ。話を元に戻そう。

 それから数年後に、本体とディスプレイのヒンジ部に障害が起きて、自主回収に遭遇した。これはアップルのPCを使うなという警告かと思ったが、セキュリティ対策を生業としている関係で、今でも使い続けている。

 バッテリーの交換なら、ノートPCはAC電源を接続して使い続けることができる。しかし、本体を含めて交換となると、面倒だ。ノートPC内のハードディスクに格納されたデータを移動させ、交換して戻ってくるまで別のPCを用意しなければならない。そしてノートPCが戻ってきたら、データの引越し。当時は、USBポートなんて無かったので、SCSIケーブルでハードディスクを接続してデータをバックアップした。SCSIケーブルを持っていないユーザーはパソコンショップでバックアップ用ハードディスクと一緒に購入していた。

 自主回収といえどもデータの中身は、自分でバックアップする必要があるのは、現在でも変わらない。多くの場合、バックアップに要するコスト(作業時間もコスト換算に含む)は自分持ちとなった。
 
サードパーティーのバッテリーに要注意

 さて、ソニーが8月2日、リチャーチャブルバッテリーパックについて、次のようなアナウンスを
した。

 「他社製バッテリーパックを使用したことが原因と思われる、発煙・発火・破裂をともなう事故が報告されています。」

 「分解や改造した場合は責任を負いかねますのでご了承ください」

 後者は納得できるが、問題は前者だ。このアナウンスは、ノートPCのバッテリーが、ソニー製品以外であるケースで事故が起きているということだ。

 つまり、サードパーティーのバッテリーでは品質が悪いだけでなく、事故が起きるということ。実は、このようなバッテリーすり替えは、よく起きている。

・本人が離席している時に、古くなったバッテリーをすり替えられたケース
 ノートPC盗難用にチェーンをつけている会社でも、バッテリーをすり替えることは可能だ。多くの利用者は、バッテリーまで気にしない。

・バッテリーの性能が落ちたのでPCに詳しい知人がサードパーティーのバッテリーを秋葉原で購入して取り替えたケース
 費用も安いため、経費扱いで処理されることが多いので、IT部門も気づかないし、社内監査でも発見されることは稀だろう。

 現在、多くの企業で導入されている構成管理ソフトは、インストールされたアプリケーションのライセンスやバージョン情報まで自動収集することができる。ただ、バッテリーの状況まで把握できる程賢くはない。

 いずれにせよ、メーカーによる自主回収は、程度の差はあれ、利用者に負担をかけるだけでなく、火災の原因にもなる。あなたが使っているノートPCのバッテリーは、メーカー純正品だろうか。

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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