先日、クラウド・コンピューティングとITビジネスに従事される方の人材育成について、講演を致しました。
そのときに、ご出席の方から「データ・センター・サービスは、クラウド・サービスといってもいいのでしょうか?」というご質問をいただきました。
お分かりのことと思うが、クラウド・コンピューティングは、ビジネスとしては、黎明期である。確定的な定義があるわけではない。そこで、あくまで私見であることをお断りして、次のように申し上げた。
「単なるホスティングやコロケーションだけであれば、それはクラウドというべきではない。クラウドは、プロビジョニング、仮想化、運用の自動化を条件と考えるべき。その条件に当てはまるデータ・センター・サービスであれば、クラウド・サービスといってもいいのではないか。単に目新しさや先進さを訴えたいために“クラウド”という修飾語をつけているサービスも少なくないが、それは“産地偽装クラウド”です。」
「産地偽装クラウド」については、こちらの記事をご覧頂ければと思う。
さて、こんな質問を頂戴して「私見」だけでは、やはり説得力がない。ということで、探してみると、今年の6月に米国商務省の国立標準技術局(NIST:National Institute of Standards and Technology)が、「クラウドコンピューティングの定義(The NIST Definition of Cloud Computing)」を発表しているではないか。
いやいや、お恥ずかしい話しである。知りませんでした。そこで、お詫びというわけではないが、自分なりの解釈も交えながら日本語で要約してみました。ご参考まで。
しかし、これを見ると米国が、「標準化」でイニシアテイブをとろうという意気込みの強さを感じますね。IT先進国の自負とでも言うのでしょうか、立派なものだと思います。
ところで、中身については、先日のセミナーで話した内容と、特にずれていませんでした。とりあえず嘘はついていなかったようです(笑)。
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■ クラウドの重要な特徴
クラウド・コンピューティングは、以下の特徴を備えていることと定義している。この条件から外れていれば、クラウドとは言わない・・・と、言い切るのもいかがなものかと思いますが、クラウドの特徴を的確に捉えているので、ひとつの目安にはなるでしょう。

■ クラウドのサービス・モデル
クラウド・コンピューティングのサービスをSaaS,PaaS,IaaSの3つの形態に分類している。
下図は、私のセミナーで使ったチャートです。つまり、SaaSとは、ユーザーから見れば、アプリケーション、PaaSは、ミドル・ウェア、IaaSは、OSに見える。そう、考えていいのではないでしょうか。

■ クラウドの配置モデル
クラウドの本体が、どう配置され運営されてるかの違いですね。パブリック・クラウドとプライベート・クラウドまでは、知っていたのですが、他にもこんな分類があるんですね。
ということで、ご納得いただけましたか。英語の本文には、まだ過渡期だから、これからこの定義は、変わることもあるとあると書かれていました。
ソリューション・ベンダーが、「わが社のクラウド・サービスは・・・」と説明に来たならば、この定義に照らし合わせて、話しを聞いてみてはいかがですか?「産地偽装クラウド」に、だまされないためにも・・・(笑)。
※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。
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