世界スーパーコンピュータランキング発表--PowerPC対Intel、勝敗の行方は

opensource 2005-06-23 05:33:09

 米国時間22日に、世界のスーパーコンピュータランキング最新トップ500が公開された。

 2基のPowerPC(PPC)ベースマシン、Itanium搭載マシンおよびNECの地球シミュレータに続く第5位には、Barcelona Supercomputer Centerが所有する「MareNostrum」マシンが入った。同機は、4800基に及ぶ2.2GhzのPPC970 CPUをクラスタ化してLinuxを稼働させており、Linpackベンチマークテストでは、最大実効性能(R/Max)で27910ギガフロップ、理論ピーク性能(R/Peak)で42144ギガフロップを記録した。

 14位につけたのは、Virginia TechのMacクラスタ「System X」だ。1100基のデュアルプロセッサXサーバで構築され、MareNostrumと同じくPPC970チップを利用している。クロックは2.3Ghzで、R/Maxが12250ギガフロップ、R/Peakが20240ギガフロップとなっている。

 MareNostrumの各PPCのR/Maxは5.8ギガフロップ、R/Peakは8.8ギガフロップである。一方Virginiaのシステムでは、各PPCのR/Maxが5.6ギガフロップ、R/Peakが9.2ギガフロップとなった。ピーク時の値はMacの方が高いが、これはサイクル値が若干大きいからであり、またおそらくは、安価なネットワーキング/ストレージシステムを利用しているなどの理由で、コストも低くなっているのだろう。

 第10位ならびに11位には、CrayのAMD Opterons搭載システムがランクされた。また、Xeonマシンでは、イリノイ州アーバナシャンペーンのNCSAが運用する「Tungsten」が20位に入っている。Tungstenは、IntelのPentium 4 Xeon 3060 MHzおよびLinuxの稼働する、1250基のDell製デュアルCPUサーバから構成され、I/Oならびにストレージ処理には126基のマシンを別に当てている。TungstenのR/MaxおよびR/Peakは、それぞれ9819ギガフロップと15300ギガフロップ。1プロセッサ当たりの値は、R/Maxが3.9ギガフロップ、R/Peakが6.1ギガフロップである。

 これらの数字を眺めていると、興味深いことに気がつく。PentiumのほうがPPCより速く安いことは「だれでも知っている」が、1秒当たりのサイクル数がおよそ3割増しの環境で動作している場合でも、処理能力はPPCの3分の2程度しかないように見えるのはなぜだろうということだ。

 リストを全体的に見ると、PPC製品およびItanium製品の優勢は明らかで、昔からのIntelびいきは、Linpackベンチマークテストそのものの妥当性を疑い始めている。Xeonの敗走ばかり発表するLinpackなど、もうお払い箱にしたいというわけだ。

 だが実際Linpackは、負荷を測定するには非常に適しており、Macユーザーにとってこれが予想以上に役に立つ。わたしが6年も使っている古い300MHzの「Tuxedo」PowerBookは、画像を表示するぶんには問題ないが、重いイメージを変換するとなると、無惨にも動かなくなってしまう。Linpackは、まさにこうした作業の負荷を測定することが可能なのだ。

 とはいえ、Linpackに批判的な人々が、同テストによるトップ500ランキングはこれで最後か、次で最後になるだろうと考えているのは、あながち誤りではないかもしれない。Linpackの妥当性が失われつつあるわけではなく、来年の今ごろは、IBMのCellチップ(当然ながらPPCベースだ)が上位を独占しているはずだというのが、その理由なのだが。

(Paul Murphy)

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

SpecialPR