オープンソースは情報格差を埋められるか

opensource 2005-06-29 07:11:56

 あるいは、オープンソースは情報格差を縮小させるために必要か、としたほうが適切かもしれない。

 こうした問題は、最近になって突然現れたものではない。各国の政府や利益団体も、より多くの人々をインターネットに接続された世界に関わらせようと、オープンソースに対する取り組みを強化しつつある。

「Digital Divide Network」は、マサチューセッツ州ニュートンのEducation Development Centerが立ち上げたプロジェクトで、6年にわたり情報格差問題に取り組んできた。2001年からは、「NonProfit Open Source Initiative」と称される活動も始めている。Digital Divide Networkでインターンを務めるFrancis Raven(哲学の修士号を持ち、IP3では研究職を奉じているRavenをインターンと呼び、写真にも写っているおしゃれなスーツに言及しないのは心苦しいが、本人がサイト上でそう自称しているのだ)は、先ごろ同プロジェクトのウェブサイトに論説を掲載し、情報格差縮小のための戦略を明らかにした(掲載の日付は2005年8月1日となっているので、ほんとうについ『先ごろ』のことなのだ)。

 Ravenはこの論説で、現在進行中の事例や、一般組織に対するオープンソース啓発活動、さらには「Open Source Cyber Cafe」(平たく言えば、Linuxを走らせているラップトップPCということだが)の提供などを主に論じ、自説の裏付けを試みている。

 同氏の論説から、要点を抜粋してみよう。

NPOやCBO(市民団体)の有限かつ貴重なリソースは、ソフトウェアなどではなくもっとほかの目的のために投資されるべきだが、無料で利用できるオープンソースソフトウェアには、彼らの資源を浪費せずに済むという点で大きな価値がある。使用法に制限を課された状態で生産され、販売されているプロプライエタリソフトウェアは、組織などに利用されることはあっても、本来所有されることは決してない。例えば、プロプライエタリソフトウェアを利用している企業が、自宅で作業する社員にソフトウェアの複製を渡すことは、原則的に法で禁じられている。学校でも、生徒が教室などで使っているソフトウェアを家に持ち帰ることは認められないし、生徒は友人と共有するためにソフトウェアを複製してはならないのだ。無料のオープンソースソフトウェアを用いれば、こうした種類の懸念は完全に払拭される。オープンソースは、人為的に作られた問題に対する、シンプルかつスマートな答えである。

 政治的な決まり文句とも、嘘偽りない真実とも受け取れる主張ではあるが、判断は読者に委ねよう。プロプライエタリを支持する人々にも、一種の挑戦として検討してもらいたい。

(Dana Blankenhorn)

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