DNSの管理者に最適なのは?

opensource 2005-07-05 04:43:43

 あらゆるオープンソースプロジェクトにおいて、またほとんどの「クローズド」ソースプロジェクトにおいて、インターネットとDNS(Domain Name Service)サーバは不可欠な存在だ。

 ICANN(Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)は現在、.comや.netといった非常に重要なサーバの保守業務をVerisignに委託しようとしている。先週までは、ICANNは一定の条件を満たしたうえで、商務省の下部組織であるNTIA(National Telecommunications and Information Agency:電気通信情報局)から独立するのではないかと目されていた。

 ところが事態は急転し、米国政府がICANNの独立を否定した。これは、Michael Gallagher次官補が米国時間6月30日、Wireless Communication Associationの会合に提出した声明によって明らかになった事実である。

 端的に言えば、米国は、インターネットの管理を続けることが国益にとってきわめて重要だという考えに達したのである。

 この問題は、11月にチュニジアで開催が予定されているWorld Summit on the Information Societyでも議論の対象となるだろう。国連のITU(International Telecommunication Union:国際電気通信連合)のウェブサイトに掲載されている基本原則や行動計画は、米国のそれとは大きくかけ離れているのだ。

 将来ITUが独自のDNSルートを構築した場合、Verisignが管理するサーバではなく、そちらにアクセスしようとする国が増える可能性があり、わたしたちが知っている今日のインターネットは姿を消してしまうかもしれない。その代わり、2つかもしくはそれ以上のインターネッ「ツ」(ブッシュ大統領の言い間違いがいみじくも真実になるわけだ)が出現することになるが、インターネットサービスプロバイダが利用しているDNSが当該のインターネットと接続されていなければ、その存在すら発見は不可能になる。

 英国ブライトンのMax Christianがわたしの別のブログに書き込んでくれたとおり、こうしたインターネットの乱立はすでに始まっているようだ。

個人のウェブサイトの大半(5割程度か?)は、東アジア地域にあるサーバを利用している。わたしはロンドンに住んでいるが、こうしたサイトのほとんどを閲覧できない。グローバルインターネットリンクは低速なのに、東アジア諸国ではエンドユーザー用のローカルリンクが西洋諸国よりはるかに高速であることから、こうしたサイトはより大きな帯域を必要としているのである。中国、日本、韓国の5220万に及ぶブロードバンド導入世帯で、西側ではよく知られ、人気も高いウェブサイトがあまり利用されていないというのも疑問だ。もっとも、これはほんの始まりに過ぎない。すでによく知られているとおり、中国のインターネット人口は、米国と欧州の利用者数を凌駕しつつある。ここではその根拠を完全には追求しなかったが、インターネットの二極化はもう表面化しているのだ。

 わたしたちの子供の世代は、単独のインターネットを使うようになるのだろうか、それとも政府が指定したインターネットだけを閲覧することになるのだろうか。

(Dana Blankenhorn)

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