オープンソースCRMの攻防

opensource 2005-09-05 23:36:30

 先週はCRMとオープンソースに関して、消費者と開発者双方の観点から、記事を執筆した。どちらも難しい問題をはらんだものだった。

 だが、この2つの観点だけがすべてではない。

 「ベンダー」の観点から見てみると、そこには常にビジネスチャンスが転がっている。先日このブログで取り上げた、SugarCRMのケースを思い出してほしい。同社が「商用オープンソース」という商標を冠してソフトウェアを販売していると、わたしは記事に書いた。

 彼らのやり方や価格に不満がある? それなら、iRadeonが提供している同じ製品を選ぶこともできる。価格はこちらのほうが断然安い。実は同社の広報担当の女性から、こんな電子メールをもらったのだ。

iRadeonでは、SugarCRMの無料で完全にオープンソースの製品を基本として、これにセキュリティや管理およびサポートサービスを組み合わせ、(基本的にはSugarCRMエンタープライズ製品と同様のレベルにまで引き上げて)9ユーザー当たり月額75ドルからという破格の料金で提供している。

 ちなみに、引用部分のカッコ内における、iRadeonの次期製品「Sugar Open Source CRM」バージョン3.5とSugarCRMのエンタープライズ製品の比較は正確ではなかったと、同社の広報担当がのちに認めている。iRadeonが提供する予定のサービスは、中小企業向けに特化されているのだそうだ。

 プロプライエタリソフトウェアの場合、価格を統制することはある程度まで可能だ。だがオープンソースなら、第3者がそれを再パッケージ化して、より安価に提供し始める可能性がある。

 それはそれとして、問題はこうした製品に互換性があるのかどうかということだ。ベンダーを変えても、同じサポートが受けられるのだろうか。小規模な企業がこれを管理するには、何名ほどの専門スタッフが現場に必要なのか。

 それでもやはり、そこにはビジネスチャンスがあるというのが結論のようだ。CRMは、小規模な企業にとってもミッションクリティカルな存在で、コストがかかるが、他社との差別化を促進するものでもある。オープンソースを利用することで経費を節減し、システムの管理力を高められるなら、リスクを承知で賭に出るのもアリなのではないだろうか。

 そう、たぶんアリなのだ。もっともこのとき賭けねばならないのは、社運というチップなのだが。

(Dana Blankenhorn)

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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