オープンソース界に到来する統合の波

opensource 2005-10-04 22:40:05

 JasperSoftの設立者Al Campaが米国時間9月30日に電話をかけてきて、自分は今、先ごろMicrosoftと提携を結んだJBoss創立者でCEOのMarc Fleuryと同じくらいハッピーだとのたまった。

 Campaが幸せなのは、JasperSoftもまた大きな成果を上げて、今や立派な企業へと成長を遂げたからだ。Campaによれば、同社のソフトウェア「JasperSoft」のダウンロード回数が75万を数え、関係企業は1万社に及び、「JasperReports」のバージョンが1.0に上がったのだという。

 JasperSoftには、「Crystal Reports」や「Cognos」などのプロプライエタリソリューションが持つ機能のすべてが搭載されているわけではないが、「よりモジュラー化されていて組み込みもはるかに容易」だと、Campaは話す。だからこそ、他製品のフルライセンスを取得している企業でも、組織にビジネスインテリジェンスを根付かせる目的でJasperReportsの利用を続けていると言うのだ。

 またJasperSoftはiReportのスポンサーを買って出て、初めての「買収」も経験した。もっともCampaは、現実を忠実に反映しているとして、買収ではなく資金援助という言葉を好んで用いている。

「iReportは、JasperReports上で稼働するレポートデザインツールだ。JasperReportsで実行し、グラフィカルなレポートを作成するためのユーザーインターフェースのようなものだと思ってもらえばよい。JasperReportsでは最も人気の高いツールで、当社のユーザーの65%以上が利用している」(Campa)

 このスポンサー契約によって2つのプログラムは統合されることになり、したがってiReportはJasperReportに追加される新機能のすべてをサポートするようになる。かつてのiReportユーザーはレポートに改良を加える場合、JasperSoftが新しいコードをリリースするまで待ち、同社に一報を入れなければならなかった。こうしたタイムラグは今はもう存在しない。

 Campaが用いる協力という言葉は、オープンソースにおけるコンソリデーションの行く末をも雄弁に語っている。「統合への道は確かに開かれていると思う。これから2年から4年の間には、超大手オープンソース企業とも呼ぶべき組織が現れるだろう。多くのプロジェクトを保有したいと考える企業が出てくるはずなのだ。今日のオープンソース企業は、何らかの分野に特化している。だが商業界では、製品の重複はよくあることだ」(Campa)

 Campaはまた、「いったん基本的な投資を行えば、投資対象のプロジェクトを拡大していくのは難しくない。当社がiReportsのスポンサーとなったように、オープンソースの各分野ではまさにこうした現象が起こっている。この流れはだれにも止められない」と述べている。

 しかし、今回の提携に不満を持つ開発者がみずからのプロジェクトを引き上げ、協力を止めてしまう可能性もあることから、ここ数年、インターネットサービスプロバイダーやコンピュータショップ、プロプライエタリソフトウェア企業などの業種が実現してきたような「前進」は望めないかもしれない。

 願わくは、2社の提携が有機的で親近感にあふれ、ユーザーおよび従業員の双方に利益をもたらすものになりますように。まあこれは願望に過ぎないわけだが。

(Dana Blankenhorn)

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