オープンソースでは苦情の申し立てもオープンに

opensource 2006-10-10 22:29:00

 Intelに圧力がかけられている。同社の高価な無線チップをめぐって、批判の声が上がっているのだ。

 それは1通の手紙から始まった。そう、電子メールではなく手紙だ。

 手紙をしたためたのは、OpenBSDの創設者であるTheo de Raadt氏。同氏は、FCC(米連邦通信委員会)規制への準拠を謳うIntelの「Pro/Wireless」ドライバ(ipw3945)に含まれる、BLOB(Binary Large OBject)の文書化および自由配布権を求めている。またDamian Bergiami氏は、Intelのドライバを出来損ないと酷評し、BLOBを利用しない代わりのドライバを作製した。

 完全な代替品となりえるドライバを提供していないのは、IntelがBLOBにプロプライエタリコードを隠しているからだとBergiami氏は説明し、IntelはFCC規制準拠を標榜していながら、オープンソース開発コミュニティとの約束事を破っていると糾弾した。

 辛辣な物言いで有名なRaadt氏は、Intelの行為を「オープンソース詐欺」とこき下ろしている。なんとも激しい売り文句だ。

 バイナリコードプログラマーでないわたしには、Raadt氏が非難している内容を技術的に吟味することはできない。しかし、一切身銭を切ることなく、みずからの信用を武器に大手ベンダーにかみついたOpenBSD陣営の手腕はたいしたものだと思う。

 今回の件からは、ビジネス環境におけるインターネットとオープンソースの違いが見て取れる。今日の一般的な「販促キャンペーン」は、電子メールで済まされることが多い。この場合、メールを書いた人物の信用がキャンペーンの「力」を決める。プロプライエタリベンダーのキャンペーンはしばしば一方的で、何かを求めても限定的な反応しか得られない。バイナリコードの件についても、提供するかしないかのどちらかしかないだろう。

 一方、オープンソース運動の主導者たちは、本物の「力」を使ってベンダーに揺さぶりをかける。大手すら屈することがあるほどだ――と言ったら言いすぎだろうか? いずれにしろ、事態の推移を見守ろう。

(Dana Blankenhorn)

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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