Javaのオープンソース化に対するIBMのほんとうのキモチ

opensource 2006-11-16 19:01:59

 ここ数週間というもの、複数の大企業がオープンソースをめぐり目立った動きを見せているが、そうした流れに乗って来ないことで返って注目された企業がある。

 IBMだ。

 IBMは米国時間11月13日、SunがJavaをGPLに基づいてオープンソース化し、ほかのApache系ライセンスプログラムを選ばなかったことに対する不満を表明した。ただし、同社が語ったのはこれだけである。

 わたしは、Javaに関するIBMの発言は、同社のオープンソース戦略の全容を雄弁に物語っていると思う。他社と同様、IBMもオープンソースを自己利益というプリズムを通して見ている。IBMなどの企業は、技術的な土台の上でビジネスを成り立たせているのだ。

 そうした基礎にIBMは肉付けをし、形を保ってきた。肉付けとはすなわち、コードであり、人材であり、プロジェクト管理の専門知識である。IBMはこれらを譲渡せずに保持することで、顧客に対する優位を得ているわけだ。間接費用を支払うだけの経済力がある顧客には、特にこの作戦が有効である。

 Apacheライセンスはこういった現実を踏まえているが、GPLは違う。IBMの苦言はやんわりとしたものだったが、ほんとうはあまりの痛みに叫び出したいことだろう。Sunが実に的確に同社の弱みを突いたことを、同社は十分理解している。

 これこそまさに、「戦略」と呼ぶのにふさわしい。問題は、GPLが実際にうまく機能し、SunがIBMから大手顧客をさらう可能性はあるのかということだ。

 IBMのオープンソース戦略、読者はどうとらえているのだろうか。

(Dana Blankenhorn)

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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