GPL最新版、法と理想の調和やいかに?

opensource 2007-03-29 19:10:24

 GPLの最新ドラフトがリリースされた。

 個人的には、ドラフトの序文が気に入った。伝統を踏まえていて、明瞭完結、しかも高い志が感じられる。

 だが、残りのドキュメントに見られる法律用語が、はたして序文の理想と合致するのかという点については疑問である。憲法に精通している人なら、その難しさを想像できるだろう。

 以前から示唆されていたとおり、最新版の規定はソフトウェア特許と鋭く対立している。MicrosoftとNovellの提携契約に当てはめてみれば、その激しさがよくわかるはずだ。そればかりでなく、埋め込みソフトウェアの問題に関わる規定も多数定められた。GPL違反を繰り返し、名を落としたCiscoの事例が、その背景にあるのだろう。

 こうした事情により、GPLライセンスは長大で、1つ1つの語句が厳密に定義され、ありとあらゆる想定シナリオを盛り込んだものになった。もっとも、GPLバージョン2策定時の法律面における経緯とFree Software Foundationの理想主義を考えれば、これも驚くべきことではない。

 ドラフトに対するコメントも寄せられ始めている。この段階を順調に終えられれば、夏までにバージョン3の利用が可能になるだろう。

 ほんとうの試練はそこから始まる。バージョン3とバージョン2の交代劇は、あっという間に進むのか、遅々として進まないのか、あるいはそもそも交代劇は起こるのか? GPLは、ソフトウェア開発を法律や市場と隔離することを常に目指してきたが、結局のところ、その命運は法律と市場に左右されるのだ。

(Dana Blankenhorn)

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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