わたしは今、オープンソース小説とでも呼ぶべき作品を読んでいる。
「1634: The Ram Rebellion」は、一般的な著作権が適用された書物だ。だが、制作された過程は、まさしくオープンソースである。Eric Flintの著作「1632」のファンがウェブサイト上に集い、彼が創造した架空史の世界をふくらませてできた本なのだ。
人気のある書籍には、たいていファンサイトが存在している。わたしの娘は二次創作小説が大好きで、一般の人々が人気キャラを使って書いたオリジナルストーリーを発表するサイトを、しょっちゅうのぞいているようだ。
Flintが特殊なのは、彼が自著の二次創作を積極的に認めているばかりか、1634: The Ram Rebellionにおいては、書籍市場への売り込みにまで協力した点だ。オープンソース的なプロセスを受け入れたことで、Flintは経済的にも芸術的にも、活動の幅を広げられたのである。
こうした話題を紹介したのは、ウェブサイトデザイナーで映画監督のSolomon Rothmanが同じ手法を利用し、「Jathia’s Wager」という新作を撮ろうとしているのを知ったからだ。Rothmanは、ユーザーに同氏が制作した短いクリップを編集してもらったり、ユーザーの支持を集めた別バージョンを作ったりしたいと述べている。作品の完成後はファイルをサイトにアップロードし、再編集や再利用を可能にするという。
成果物にBSDもGPLも適用されないなら、それはオープンソースではないと言う専門家もいるかもしれない。だが、前述のいずれのケースでもオープンソースプロセスが活用され、人々が力を合わせて何かを作り、彼らのアイディアが最終的に生かされたことは、紛れもない事実である。
1634: The Ram Rebellionに対するAmazonの評価は、せいぜい五分五分といったところだ。しかし、オンライン上での協働がなければ生まれなかった同作の意義は大きい。Rothmanの試みも実を結べばよいなと思う。
(Dana Blankenhorn)
※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。
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