この数年で、「Open Kimono」というフレーズが経済用語として通じるようになった。
「着物を開く」とはすなわち、透明性を保つこと、正直に話すこと、信頼できる数字を公開することであり、「胸襟を開く」といった意味になる。
少なくとも経済関連の報道においては、数年前からOpen Kimono時代が続いている。ありとあらゆる企業の取締役が、あたかもジャーナリストのようにブログを執筆しているのだ。中でも、SunのJonathan Schwartz氏のブログは有名である。
このところオープンソース界は好調なので、わたしたち一般人も、同業界で競い合う真のビジネスリーダーたちがどういった手を打つのか、特等席から眺めさせてもらえる。
だが、困難に直面しているときでも同じことが続けられるだろうか。ジャーナリズムの世界では、これは透明性に対する大きな試練である。試練に勝とうが、負けようが、引き分けようが、ジャーナリストは真実を語る責任を負っている。
加えて景気が悪くなると、本物のジャーナリストですら、正直にものを言いにくくなる。現実に目を向けさせないために都合のよい話をしろと、広告主がプレッシャーをかけてくるからだ。出版社は、ときにはプレッシャーに負け、ときには勝ち、ときには負けたことをごまかして何とかやっていく。
エグゼクティブたちのブログはどうだろう。彼らが、「あーあ、マジでやばいことやっちゃった…」だとか、「何でオレが責められないといけないわけ?」だとかいうエントリを投稿することは、はたしてありえるのだろうか。
その可能性はまずないと、わたしは思っている。
スポーツファンなら、疑うということを知っているはずだ。例えばNFLの名将ビル・パーセルズも、マイアミ・ドルフィンズのフロントに入ろうとしていたときには、貝のように口を閉ざしていたではないか。
だからといって、わたしは不快に感じたりはしない。それどころか、パーセルズの高い道徳観に感心すら抱いている。わたしにしても、ZDNetの内部事情やの会社のあれこれを公にするつもりはまったくないのだ。
とはいえ会社員として毎日を闘っていると、もっと後ろ向きな理由で、真実をねじ曲げたり、憶測を別の方向へ誘導したり、実は満身創痍なのに、笑いながらたいした傷じゃないと言ってみたりしたくなるものだ。
体から血が流れ出ているときは、着物の胸を開こうとは思わない。真実を語らないときは、困難に直面しているときだということである。
(Dana Blankenhorn)
※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。
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