テクノロジーで天災を克服できるか?

soa 2005-09-27 19:26:04

 テクノロジーのおかげで、われわれがいかに大きな情報力を持つようになってきたかは言うまでもない。さらに、現時点と過去の歴史的なデータを元にして、迫りくるハリケーンや台風をモデル化する、強力で高度なシステムもある。だが、このような情報やテクノロジーを使って、甚大な被害をもたらすこれらの天災をコントロールすることが実際に可能なのだろうか?

 マサチューセッツ州レキシントンにあるAtmospheric and Environmental Research (AER)の主席サイエンティストで研究開発担当のバイスプレジデントを務めるRoss Hoffmanは、昨年、Scientific American誌(2004年10月号)に、将来はハリケーンを阻止できるようになるかもしれないという論文を書いた。Hoffmanと彼が率いるチームは、過去のハリケーン(1992年のAndrewとIniki)のモデルを使って、気温などの変更可能な変数を操作することにより、ハリケーンの進路を変更したり、勢力を弱めたりする模擬実験に成功した。「実験結果に最も大きな影響を及ぼすのは、ハリケーン発生当初の気温と風だということがわかった」とHoffmanは述べている。ハリケーンのモデルは3次元のグリッドとして表現され、グリッド全体の気温をわずか0.1度上げただけでも、ハリケーンの目の西側にある一番下の層では、摂氏2度近くの温度上昇が見られた。計算によると、風力は時速2マイルから3マイル(3.6〜4.8km)変化することがわかった。だが、ハリケーンの中央付近では風向きが多少変化するので、一部の箇所では風速は最大時速20マイル(32km)まで増加した」(Hoffman)

 Hoffmanは、リアルタイムの情報と、接近するハリケーン内部の温度変化の分析結果を利用すれば、ハリケーンに対するプロアクティブな措置を取ることが可能になると述べている。たとえば、マイクロ波でハリケーンの一部分を選択的に熱したり、ハリケーンの下の海面に生物分解性の油を張って海水の蒸発を抑えたり、あるいは、ハリケーン到来の数日前に航空機の空路を変更して、飛行機雲を「適切な位置に配置して雲を発生させ、ハリケーンの勢力を弱める」こともできるかもしれないそうだ。

(Joe McKendrick)

 

 

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