Webサービスは常にSOAの最適解というわけではない――あるアナリストの視点

soa 2006-03-15 20:34:48

「SOAの構築に際していつも思うのだが、それまで一度も利用するつもりのなかったエンタープライズレベルの機能をWebサービスで無理矢理提供できるようにすることに、いったいどれだけの無駄な労力が費やされていることだろう」

 GartnerのアナリストでリサーチフェローのDaryl Plummerは、今月号の「Optimize」誌でこうした疑問を投げかけ、外部のeビジネスを念頭に置いて設計されたWebサービスは、エンタープライズのSOAを実現する最適なアプローチとは言えないのではないかと書いている。

 2003年以降、SOAおよびWebサービスの世界に生じた亀裂は大きくなり続けていると、Plummerは言う。「ある者は、Webサービスを用いて複雑なSOAを構築することを推奨している。一方で、最新のWeb技術をWebサービスと併用して、柔軟な外部アプリケーションを開発するべきだと主張する者がいる」(Plummer)

 Plummerは以前、ある有名な航空会社の経営者から、「同社のWebサービスで、エンタープライズレベルの分散トランザクション環境を実現できるように」してくれないかと頼まれたそうだ。これに対してPlummerは、Webサービス標準の欠点を挙げて、「Webサービスを用いるのではなく、実際の分散トランザクション環境の構築」を検討した方がよいと勧めたという。

 かつてWebサービスと言えばSOAPやWSDLを意味していたが、今ではPOX(Plain Old XML) over HTTPやRESTといったほかのアプローチも含まれるようになっていると、Plummerは付け加えた。「問題は、ほんとうのWebサービスと考えられる対象を拡大していくと、全体のコンセプトが損なわれるおそれがあるという点だ。Webを介して配信されるものならすべてがWebサービスだと考えられるようになれば、互換性やプログラミングの効率性が標準的に提供されない事態が出来するかもしれない。非常に特殊な環境でのみ利用可能なWebサービスもどきが乱立するというのは、進歩とは言えないのである」(Plummer)

(Joe McKendrick)

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