アーバーネットワークスはセキュリティ事業をあきらめるのか

Richard Stiennon 2008-01-26 19:44:11

私は先週、アーバーネットワークスが、エラコヤネットワークス買収で最終合意に達したというニュースが流れた時、アナーバーに滞在していました。エラコヤ社は、“ディープパケットインスペクション”技術で知られたベンダーです。私は困惑してしまいました。それが“セキュリティ”ではないからです。

はじめに、いくつかの用語について整理させてください。“DPI(ディープ パケット インスペクション)”とは、ガートナーのアナリストが世に広めた、コンテンツフィルタリング ゲートウェイの機能(ワーム、攻撃とウイルスの検知)について表した用語です。そしてある時点から、トラフィックシェーピングを得意とするベンダー(エラコヤ社、アロット社、サンドバイン社)が彼らのデバイスが何をしているか?どのプロトコルを流すか決め、プロトコル毎のスループットを抑えるために、パケットヘッダを確認します?を説明するために、その用語を勝手に使い始めました。いわば、ネットワークトラフィックの良質のサービスです。これらのデバイスは、Skypeなどのプログラムが偽ったプロトコルを使用していないか見つけ出さなくてはならない時のような、稀なケースを除いてペイロードのチェックを全く行いません。

そして次に、ネットワークのトラフィック分析を提供するために、既存のパケットモニタリング機能を使用していた、ネットフロー技術を扱う企業(こちら“ネットフローを知る”(英語)をご参照ください)。

またしても、私は、この合併にたった一人反対する立場をとることになりそうです。まず、アーバー社のような非上場企業が買収を行う場合、通常は、格安の金額で取引が行われます。私の推測ですが、言い換えるとエラコヤ社は、競争の激しい業界で苦戦を強いられていたのでしょう。おそらくこれは、よくある“さらなる販売を目指し、既存顧客の購買を掘り起こす手法”なのでしょう。私が問題視しているのは、これが、アーバー社のセキュリティ企業としての特徴をさらに薄くするということです。

企業の吸収合併は大きなリスクを伴います。多くの企業は、二つの異なった製品群を融合させようとするや否や、デススパイラルを招く結果となります。営業チームは、「トラフィックシェービングをDDos攻撃の防御と一緒に導入してはいかがでしょうか?」などという矛盾したメッセージに混乱します。顧客も混乱します。そして、競合他社に顧客を奪われてしまうのです。

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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