GoogleのYouTube買収に見るWeb2.0企業のエグジット

徳田浩司(Koji Tokuda) 2006-10-10 06:00:43

久々のビッグニュースである。

かねてからうわさのあった動画専門のソーシャルネットワーキングサイト「YouTube」のM&Aであるが、米国時間10月9日Googleによる$1.65 billion(約2000億円)での買収が発表となった。

GoogleのHP上で、プレス記事として正式に発表されている。

Google To Acquire YouTube for $1.65 Billion in Stock

Combination Will Create New Opportunities for Users and Content Owners Everywhere

MOUNTAIN VIEW, Calif., October 9, 2006 - Google Inc. (NASDAQ: GOOG) announced today that it has agreed to acquire YouTube, the consumer media company for people to watch and share original videos through a Web experience, for $1.65 billion in a stock-for-stock transaction. Following the acquisition, YouTube will operate independently to preserve its successful brand and passionate community.

YouTubeは共同設立者のChad HurleyとSteve Chenによって、2005年2月に設立された非常に若い企業であり、社員は67人と規模も非常に小さい。しかしながら、サイトの動画は4000万件以上、日に3万5千の動画がアップロードされているらしく、非常にアクセス件数の高い人気のサイトである。(追記;件数は2006年4月時点。現在では6万5千の動画と一日あたり1億件のビューを誇る。)

トップVCファンドのSequoiaCapitalのMikeMoritz氏が仕掛け人と言われており、氏はGoogleへの投資で大成功を収めたが、いまも社外役員を務める。更に、YouTubeへの投資を行っており、仲人となったものと見られている。

これほどまでYouTubeが人気のは、著作権を侵害した動画のアップロードが無視できない。排除すれば人気はなくなるし、放置すれば裁判の対象となる。Googleにとっては、リスクの高い投資でもある。かつてビデオデッキが出現したときに、違法ポルノの存在が普及の大きな原動力となったという話だが、動画のオンライン流通という新しい文化・ビジネスが普及するためには必要悪ということなのか。

しかしながら、YouTube自体は、未だ赤字と言われており、Web2.0企業はM&Aが現実的なエグジットなのだろうか?おそらく、Google自体が非常に収益力のあるビジネスに成長したように、今後大きなビジネスになるのだろう。コンシューマ向けのみならず、今後は企業向けのサービスも可能性を秘めていると期待する。

(徳田浩司 koji.tokuda at www.fusion-reactor.biz

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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