街中ブロードバンド事情

若井 直樹(Naoki Wakai) 2007-10-12 17:03:07

 フィリピンでは、中国企業が受注した政府機関のブロードバンド化事業をめぐる疑惑の真相解明が連日のように報道されている。

 このブロードバンド化事業(3億3000万ドル)を受注したのは、中国企業ZTE社だ。受注競争相手だったフィリピン国内企業のアムステルダム・ホールディングス社(AHI)が請求した契約に対し、緊急差し止め命令(TRO)の請求が認められた。ZTEが受注した契約に対しては、随意契約で受注額が高すぎるという批判の声があがっていたようだ。

 この事件に関して云々しようというのではない。ブロードバンド化は、この国でも急速に進んでいる。観光地として有名なボラカイ島にも、すでにインターネットカフェがあるほどだ。また、日本のNTTにあたるPLDTが電話回線を利用したDSLを提供しているほか、携帯電話のテレコム企業であるSMARTやGLOBEによってワイヤレスDSLサービスも提供されている。光ファイバーも敷設されている。回線状況は決して良いとはいえないが、まあ十分使える。また、ワイヤレスDSLが使えるのもうれしい。これは日本にはまだないサービスだ。

 Starbucksなどいくつかのカフェチェーンでは、日本と同じように一定の料金を支払えば、ホットスポットを利用できる。こういった場所で、実際にホットスポットに接続している人を見ていると、Macユーザーが多いことに気づく。日本でホットスポットを利用するのは、ほとんどの場合会社員であり、またそのほとんどがWindowsユーザーだ。ここフィリピンでは4割はMacユーザーだといっても過言ではない。それほどMacの人気が高いのがこの国の特徴かもしれない。

 また、「MP3プレーヤー」と総称される携帯音楽プレーヤーの中でも、iPodの人気はすごいものがある。もちろん高価なのでこれを購入できる人はごくわずかであるが、人気だけはすごい。

 私の住んでいるマンションの近くにグリーンベルトという高級レストランおよびブティック街があるが、そこにもアップルの専門店である「Power MAC CENTER」というのがあり、日本ではお目にかかれないiPod専用スピーカーも販売している。白を基調にした非常におしゃれな店だ。

 一方で6万円台から品ぞろえをしている「NEO」という日本では耳にしたことがない格安ブランドのラップトップから、アップルや東芝までとにかく幅広い価格帯の製品が売られている。さすがに一流企業は、HP、Dell、IBMといった国際ブランドの製品を導入しているようだ。

 余談だが、安いが聞いたことのないブランド品よりも、偽物でも有名ブランドのロゴを欲しがる国民性がそうさせるだろうか? この国では、ブランドというのが本当に大事だと実感せられる。

 街中のブロードバンド事情を見る限り、ワイヤレスを中心にしたブロードバンド市場はますます発達し、学校や家庭にもっと浸透すると予感させられる。

※このエントリはZDNetブロガーにより投稿されたものです。朝日インタラクティブ および ZDNet編集部の見解・意向を示すものではありません。

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