徐々に迫りつつある日本版SOX法の施行や、情報漏えいをはじめとする各種のセキュリティリスクの削減などを目的として、企業ではコンプライアンスへの動きが強まっている。こうした中でIT資産管理業務やセキュリティ管理業務など、一連の業務プロセス全体の管理とワークフローを自動化することにより、管理業務の生産性を向上させるソリューションであるBPMツールは、日本版SOX法対応等のコンプライアンスに取り組む企業のマネジメントにとっては有用なツールと見られている。そこで今回は、運用管理・セキュリティ管理ソリューションを提供しているLANDeskのBPM製品「LANDesk Process Manager」を例にあげてツールの有効性について検討する。
LANDesk Process Managerは、ビジネスプロセス管理エンジンとして位置づけられており、各種の業務プロセスを管理することを目的としたツールである。これはたとえば人の採用、社員証と名刺の作成、座席と内線番号の割り当てといった、人事担当者の一連の業務プロセスがあるが、それらの各プロセスにおいて、誰がどのようして承認、関与したかを含めコントロールすることを指している。したがって、LANDesk Process Managerは、これまでのLANDeskのセキュリティ・運用管理ソリューションのようなIT管理部門向け専用ツールとは異なる。
もっとも、LANDeskの既存のソリューションとの連携を考えれば、IT担当者の一連の業務プロセス、たとえばパッチ管理などプロセスをLANDesk Process Managerで効率的にコントロールできるようになることは間違いない。日本版SOX法等によりIT全般統制を要求される中で、たとえばIT担当者が実施しているPCライフサイクル管理業務について、同社のLANDesk Management SolutionsとLANDesk Process Managerとを連携させることによった多くのメリットを得られるはずだ。
日本版SOX法が施行されると、ITシステムを利用して業務プロセスを明確化し、適正な実行と実行記録の保持しなければならなくなる。そのためドキュメント管理も必要になるうえ、システムそのものの運用についても、セキュリティを含め適正に実施していることを証明できる仕組みにすることが求められる。日本版SOX法対応においてIT部門が果たす役割と負担は確実に大きくなるだろう。
ところが現実には、業務ごとに様々なアプリケーションを使用しており、システム管理についても対象別に個別の管理ツールを使用しているのが現状だ。個々の業務部門においてもアプリケーションが複数存在し、その部門が担当する一連の業務を行うには、それらのアプリケーションを使用しなければならない。そうなると今度はシステム間連携の問題になってくる。ワークフロー管理の観点では、たとえば業務サーバーが停止してしまったときに、「誰が」「どのような手段を用いて」「誰に」緊急要請を行うかといった手順を含めて、リスク管理を行わなくてはならないが、その対策が未整備なままの組織も少なくない。とはいえ、日本版SOX法施行まであと1年となった今、日本版SOX法専用のシステムを導入して一からつくり直すようでは、成功率は低いだろう。
それでは、残された時間で何ができるのか。2006年11月に入って、日本版SOX法の詳細がやっと見え始めたところだが、IT部門が今から最低限やるべきことを整理すると、既存の業務アプリケーションをすべて置き換えることは非現実的であるため、それらを継続して使うしかない。そこで、システムが異なるためにバラバラな状態のプロセスを連携させ、監査が入った場合にも一連の流れの中で、問題を把握できるような管理ツールが必要になる。しかも、極力ヒューマンエラーを排除したうえで実行できる管理状況が必要であり、なおかつ管理プロセスの実行履歴も記録していることが求められる。
LANDesk Process Managerを導入するとどのようなことが起きるのか。まず、LANDesk Process Managerに備わる業務連携機能とデータベース連携機能によって、それまで業務システムごとに個別に管理されていた状態を、一連の業務処理プロセスとして管理できる状態へと移行することができる。このとき一連の業務は、実際には複数の個別システムを使って流れているものの、業務プロセスの流れの部分をLANDesk Process Managerで管理でき、プロセスの起動から完了までの履歴を残せるのだ。また、高価なシステム間連携ツールを導入する必要はない。
LANDesk SoftwareLANDeskのアジアパシフィック担当エンタープライズソリューションズ ディレクターであるH. Travis Cella氏は、「人とプロセスと、それを介在するテクノロジーとの連携を、簡単に実現できる画期的なツール」と説明する。業務の一連の流れをワークフロープロセスとして定義(可視化)でき、プロセスの実行履歴をもとにワークフローの現状分析を行うことにより、プロセスの最適化を図ることが可能となる。さらにPDCAサイクルの履歴も取れるので内部統制を段階的かつ継続的に強化していけるのだ。
LANDesk Process Manager
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