これまで4回にわたり、取り組みへのスタートが急がれる日本版SOX法対応、そして社会的にも関心を集める企業のコンプライアンス対策に対し、BPM製品がどのような役割を果たすことができるかをシステムマネジメント、セキュリティマネジメントの面から見てきた。しかし、盲点のない万全な対策を行おうとするなら、構成変更管理、セキュリティ管理といった部分的対策ばかりでなく、ITシステム全体を見渡した一貫性の取り組みが必要となる。その一方で、経営的な視点からITコストの削減は至上命題になっているため、日本版SOX法などへの積極的な対応に踏み切れない企業も多い。そこで今回は、一貫性のある対策の重要性を改めて検討するとともに、BPM製品の活用によって生まれてくる“対策”を超えた“攻め”の効果についても目を向けていくこととしよう
ワークフロー上に残る人の介在が課題に
企業のビジネスをITの存在抜きに考えることは今や不可能になっている。電子メールを使った顧客や取引先とのコミュニケーション、文書の作成といった単純な領域から、顧客や在庫の管理、実際の取引、決済といったビジネスそのものに関わる領域、さらには経営情報の把握まで、さまざまな局面でITは企業の活動を支えるようになった。ITがビジネスを進めていくうえで不可欠の基盤であることは、意識する、しないに関わらず、あらゆる職種・立場の人が共通認識として持っている。
このように企業の中で存在感を増すITだが、業務の可視化を目的としたワークフローの作成、維持という観点からIT化の状況を見ると、ワークフローを構成するすべてのタスクがIT化・自動化されている訳ではないことに気付く。例えば、ソフトウェアにセキュリティパッチを適用するといったようなケースでは、パッチ適用のテスト、複数コンピュータへの適用実施などのタスクは自動化できても、適用を実施するかどうかの承認というタスクで人の介在が残っていることがある。このように人が介在することで、時間的ロス、確認ミスやチェック漏れといったことが発生する可能性は高まってしまう。また、関わる人の経験や知識量といった属人的なファクターによって、対応レベルにバラつきが生じてしまうという課題も残る。
IT上の不確定要素はBPM製品で排除すべき
内部統制の実施、そしてコンプライアンス対策という面から見ると、人的ミスや漏れが発生するリスクは出来る限り低減する必要がある。こうしたミスなどが入り込むことで、最終的にアウトプットされてくる結果の正当性に疑念が生じてしまうからだ。
また、属人的なファクターによる対応のバラつきという点も無視できない。日本版SOX法では「ITへの対応」が内部統制の基本的要素の1つに挙げられているように、内部統制はITを通して行うという「IT統制」の意味合いが強い。したがって、内部統制の基盤ともなるITに、結果のバラつきにもつながりかねないファクターが入り込んでしまう可能性も排除しておかなくてはならない。
前回まで述べてきたように、こうした問題への対応に有効なのが、BPM(ビジネス・プロセス・マネジメント)製品だ。ただし、一口にBPM製品といっても、さまざまなタイプが市場には存在する。現状のビジネスプロセスを見直し、新しいプロセスに組み替えることを目的とした経営的スタンスに立った製品、一方で、ITサービスを提供する情報システム部門の立場、言い換えればIT統制の立場からITプロセスのマネジメントを強化するという狙いの製品もある。
最小限の投資で、しかも短期間に内部統制やコンプライアンスへの対応を進めようとする場合、選択肢となるのは、後者のIT統制の立場からアプローチするBPM製品だろう。これを利用することで、運用プロセスやワークフローを自動化することが可能になる。これまで人が介在することによって生まれていた不確定要素を排除できるようになるわけだ。こうしたBPM製品の代表ともいえるのがLANDeskの提供するプロセス管理ツールである。
LPMアーキテクチャー(機能一覧)
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