サーバルームの電力コストが上がり続けている。サーバ数が増えるにつれて、消費電力、さらに冷却に必要な電力が加わって、電力コストは上がり続ける傾向にある。サーバを運用しながらサーバルームの電力スペックを増強することは非常に困難な場合が多く、電力スペックがボトルネックとなってサーバ数を増やすことができず、パフォーマンスを改善できない状態になりつつある。こうした中、デルは2006年12月に、サーバ製品であるPowerEdgeの低消費電力モデルとなる「Energy Smart(省電力構成)」を発表した。今回から、デルがリリースした「Energy Smart(省電力構成)」について紹介し、そのメリットについて検証していこう。
マルチコアと仮想化で稼働率を上げる
デルエンタープライズ マーケティング本部
サーバ担当 マネージャ
寺田 和人氏
サーバ選びのポイントが変わり始めている。従来、サーバはパフォーマンスの高さ、メモリやハードディスクの容量、あるいは拡張性といった点に、価格を加味して選択されてきたが、最近では「稼働率」が運用上の重要な指標となっている。
たとえば仮想化技術を用いて、1台のサーバ上に複数のOS、複数のアプリケーションを走らせることによって、稼働率を高めるのが1つのトレンドになっている。こうしたトレンドを支えているのがプロセッサのマルチコア化だ。複数のコアで複数のアプリケーションを走らせることによって稼働率を高められる。従来なら16wayあるいは8wayサーバを必要としたワークロードの高いアプリケーションを、最近は2ソケットあるいは4ソケットのサーバでこなせるようになり、2ソケット1Uあるは2ソケット2Uクラスのサーバを導入するケースが増えている。
マルチコア化によって動かすアプリケーションの数は増えたが、それと同時にサーバが必要とする電源ユニットのスペックも高くなっている。3、4年前のサーバの定格電力と、最新のマルチコアサーバの定格電力を比較すると、現在は2倍〜3倍になっている。古くなったサーバ5台のうち3台を新しいサーバに入れ替えようとしても、以前と同じ電力容量では最新サーバ3台との入れ替えは無理だ。
サーバ個々の消費電力が選択のポイントに
こうした電力問題は、サーバルームが貸しビル内にあったり、サーバを止められない状況にあっては、解決することが困難となる。サーバを社内のサーバルームで運用している企業も同様である。サーバルームそのものからオーバーホールできればよいのだが、サーバを移動する代替スペースの確保が難しく、電力スペック、荷重、空調設備、セキュリティなどを考えると、サーバルームの引越しはそう簡単ではない。そもそもサーバを止めることができない。
また、電力増加に伴う発熱とその冷却にも注意が必要だ。たとえ電源の増強によりサーバの追加が成功したとしても、空調設備の追加はそれ以上に難しい。
こうした観点から、サーバの買い換えには1台1台の消費電力に気を配ることが求められる。器となるサーバルームの電力スペックを強化することは極めて困難であるため、選定基準として消費電力がポイントとなってくるわけだ。
サーバの台数を増やしてパフォーマンスを高め、さらに仮想化の技術で稼働率を高めるのが理想ではあるが、その代償としてCPUの利用率に比例して消費電力の増加と発熱に関する問題が発生してしまう。
これまで、ハードウェアの筐体の中で論じられてきた“ボトルネック”が冷却・電源といった「筐体の外」で発生する様になってきたのだ。そこで、個々の消費電力に注目したサーバ選びが重要になる。
DELL
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