これまで、LANDesk Software株式会社の製品が実現するIT全般統制を検討してきた。今回は少し趣向を変えて、「企業のIT部門や経営者は今、一体何に悩んでいるのか?」を考えてみたい。よくある話が「基幹となっている古い業務システムを替えられない」や「古いExcelマクロが残っているが、業務で重要な役割を持っているため捨てられない。しかしマクロを設計した者が退職したので誰も管理できない」というものだ。また、新たなアプリケーションを導入したいが、テストには莫大なコストがかかる。OSがアップデートされても社内に浸透しているアプリケーションを使い続ける方法はないだろうか。それらの悩みに対し、LANDeskは最新テクノロジーの「仮想化」で解決するソリューションを提案している。ITの管理で知られるLANDeskが提供する仮想化とは、どのようなものなのだろうか。さっそく見てみよう。
捨てられない、替えられない企業のジレンマ
古いシステムやアプリケーションを使っている場合、捨てることができないほど業務と密接に関係しているが、誰もメンテナンスできなくなってしまっている、という悩みを持っているIT管理者や経営者も多い。たとえば、製造業などの現場では、Windows NT 4.0などが現役の環境もまだまだ多いほか、Webブラウザでの検証のために、Internet Explorer 6.0やそれ以下のバージョンの環境も保持する必要がある、という開発者も少なくない。それらの古いシステムは新しいOS上で動作しないことが多くサポートの切れた古いOSを使い続けなくてはいけない場合もあるだろう。
また、OSや開発環境などがバージョンアップした場合、企業のシステムに関係すればするほど、安易にバージョンアップができない。さまざまな環境を想定した組み合わせで検証を行い、問題が発生しないか確認するのも、開発者にとっては当たり前のこと。しかしこれでは費用はかかり、人員も取られる。かといって「お金」も「人員」も潤沢にテストに回せないのが現実だ。
LANDesk Software株式会社テクニカルセールスエンジニア
山田伸吉氏
こうした問題をどう解決すれば良いか。その解答は、「仮想化」にあった。LANDesk Software株式会社(以下、LANDesk)が提供するアプリケーションの仮想化ツール「LANDesk Application Virtualization」(以下、LDAPV)は、企業のこうした課題やIT部門の悩みを解決してくれるツールのひとつなのである。
同社 テクニカルセールスエンジニア 山田伸吉氏は「LDAPVは管理サーバなどに仮想アプリケーションを作成するツールです。それを実行するだけでソフトウェアをインストールしていない、どのクライアントPC上でも、さまざまなアプリケーションを使用することができます。この『アプリケーションを仮想化する』というところに、他の仮想化ツールとは異なる、独自のメリットがあります」と説明する。
アプリケーション仮想化の強み
「仮想化」は昨今、IT業界のトレンドのひとつとなっている。ひとつのシステム内にいくつもの環境を併存させ、それらをシームレスに使い分けられるのが仮想化の大きなメリットだ。「VMware」や「Virtual PC」あたりが代表的なものだが、これらは「OSを仮想化する」製品だ。LANDeskが示すもうひとつのアプローチの「アプリケーションを仮想化する」とは方向性が異なるのである。
このOSの仮想化とアプリケーションの仮想化というのは似て非なるもの。では実際、どのように使い分けるのだろうか。企業にはバージョンの異なる複数のWindowsが存在したり、WindowsとLinuxが混在したりというように、複数のOS環境が必要となるシーンがあるだろう。そういう時には、1台のPCで複数のOSが同時に動かせるOS仮想化が、コスト削減という意味も含め便利だ。
しかし、たとえば最新のOSでは動作しない古いアプリケーションが必要になった時は、OS仮想化が必ずしも便利だとは言えない。
「アプリケーションだけを仮想化すれば、最新OS上でもそれが動作します。わざわざ別のOSを立ち上げて作業する必要がなく、より簡単にアプリケーションを利用できます。これがアプリケーション仮想化の強みのひとつです」(山田氏)
このアプリケーション仮想化を実現するLDAPVを使うことで、前述の企業の悩みが一気に解決する、と山田氏は強調する。つまり、メンテナンスする人がいない、でも捨てられない旧式のシステムやアプリケーションを、最新OS上でも安定して動作させられるようになるのだ。サポートの打ち切られた旧型マシンゆえに、最新のウイルス対策ソフトなども入れられず、厳重に保護するような手間も不要となる。
また先述のとおり、社内で使う業務システムの場合、ブラウザなどの利用環境が限定されているというケースもよくある。たとえば「ブラウザはInternet Explorer 6.0(IE6.0)、Javaの実行環境(JRE)は1.4.x限定……」などというものだ。
しかし、最新OSのWindows VistaではIE6.0は動作しないし、危険な脆弱性が発見されたJRE 1.4.x系列を使い続けるのも問題がある。それでもシステムは使い続けなくてはならない――。
そんなジレンマもアプリケーション仮想化で解消できる。Windows VistaでIE6.0が起動可能となり、Windows VistaにJREをインストールせずとも仮想化したIE6.0上でJavaを動作させられる。旧バージョンのExcelでしか動かないマクロも、古いOSでしか動作しないアプリケーションも、アプリケーション仮想化によって問題が解決する。とはいえ、これだけではOSの仮想化とのメリットの差が分かりにくいかもしれない。次に、アプリケーション仮想化ならではの特徴をより細かく見てみよう。
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