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【第3回】ケーススタディで知るXMLデータベース導入の効用(前編)

奥 隆朗
2006/03/08 17:20

XMLが一般に浸透している状況と共に、これまでのリレーショナルデータベースにはない柔軟性を持つことから、多彩な用途での利用が期待されているXMLデータベース。ここまでの連載では、XMLデータベースが誕生、発展してきた背景や、同製品が持っている利点について解説してきた。今回からの2回は、実際にXMLデータベースが導入された事例から、XMLデータベースの持つ価値と、導入メリットを見ていくことにする。

XMLを共通規格として利用するケース

 現在、XMLデータベースの市場には、いくつかの製品が登場しているが、その中でも小規模システムから大規模システムまで多くの実績を持つものに米国Xpriori, LLCによって開発された「NeoCoreXMS」という製品がある。ここでは多数の実績を持つ同製品を例に挙げて、XMLデータベースの導入・活用事例を見ていくことにしよう。

 同製品が人気を博した背景には、DPP(Digital Pattern Processing)と呼ばれる自動的にインデックスを付加するシステムを実装したことが挙げられる。XMLデータベースは、第二世代に入り速度、機能面で実用的になったと言われた。その要因が第一世代の検索が遅いといわれる弱点を克服したDPPに代表される機能であり、その効果を認められNeoCoreXMSの導入がいち早く進む結果となった。また、XpathとXQueryというXMLデータを扱う基本がわかれば、チューニングなどを必要とせずに扱えるというNeoCoreXMSの操作の簡易性も導入を後押しするものとなった。

Mitsui NeoCore Center ゼネラルマネージャー 清水 隆太郎氏
Mitsui NeoCore Center 
ゼネラルマネージャー 
清水 隆太郎氏

 日本でNeoCoreXMSを取り扱っているのが三井物産 Mitsui NeoCore Centerである。Mitsui NeoCore Centerのゼネラルマネージャー 清水隆太郎氏にXMLデータベースの導入効果について話を伺ったところ、現在6つほどのパターンでの導入が進んでいるという。「NeoCoreが利用されるという6つのパターンは、大きく2つに大別できます。1つはXMLデータベースのネイティブな使い方、もう1つはドキュメントデータベースとしてXMLデータベースを採用するケースです。XMLデータベースのネイティブな使い方としては、もともと管理したいデータがXMLで書かれていて、そのデータを格納するデータベースとしてXMLデータベースを活用するというケースが1つ目になります。2つ目が、属性をXMLで管理し、メタ情報管理のデータベースとして利用するケースです。そしてアプリケーションの裏側に組み込まれてデータ管理のエンジンとして活用されるのが3つ目となります」(清水氏)

 それでは、NeoCoreXMSは実際にどのような課題を解消するために導入されたのかを見ていくことにしよう。最初のケースでは、EDIで企業間がやり取りする際にXMLを使用したり、電子カルテにXMLを組み込んだり、社内マニュアルにXMLを組み込んだりする場合に、格納場所としてXMLデータベースを活用するという使い方が代表的となる。こうした場合にXMLデータベースを利用するメリットは、ある程度のフォーマットを決定すれば、即座に運用が可能な点となる。

 「例えば、EDIを用いて企業間で情報をやり取りする場合、資材、組み立て、卸、販売というように、業種・業態毎に管理するデータが異なるが、XMLタグでそれを指定するだけで、すべてのデータを格納したデータベースを構築できます。各社がこのデータを利用する場合には、アプリケーションに改良を加えて管理するカラムを増やすだけでよいのでリレーショナルデータベースを使って構築するよりも手軽かつ柔軟に運用できます」と、清水氏は同ケースにXMLデータベースを活用するメリットを説明する。

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