ビッグデータに満足もセキュリティ、予算、専門家不足が課題--アクセンチュア調査

NO BUDGET

2014-09-18 06:30

 米Accentureは、世界各国の企業経営幹部に対しビッグデータの活用に関する調査を実施し、その調査結果を発表した。

 ビッグデータをビジネスに活用している企業の経営幹部のうち92%がその効果に満足していると回答、回答者の89%は、ビジネスをデジタルによって変革するために、ビッグデータは「非常に重要」または「極めて重要」と考え、82%はビッグデータが企業にとって重要な価値の源泉になると考えているという。

 調査は、日本を含む19ヵ国7つの業界における企業の経営幹部、CIO(最高情報責任者)、COO(最高執行責任者)、CDO(最高データ責任者)、CAO(最高アナリティクス責任者)、CMO(最高マーケティング責任者)、CFO(最高財務責任者)のほか、ITや分析担当部門の責任者4300人以上を対象に実施された。

 さらに、ビッグデータの活用を少なくとも1回は実行したことのあると回答した2600人のうち、1007人に対しては3月にインタビューを実施した。

 全体のうち60%以上の経営幹部は、自社がビッグデータの導入に成功していると回答している一方で、36%はビッグデータを活用したプロジェクトはまだ実施しておらず、また現時点で取り掛かっているプロジェクトもないと回答している。現在、ビッグデータプロジェクトを推進中だが、完了していないと回答した企業幹部は4%だった。

 ビッグデータ活用経験のある企業の経営幹部の中では、自社がビッグデータを大いにまたはある程度活用することで「新しい収益源を見い出した(94%)」「顧客を囲い込んで獲得した(90%)」「さらに新しい製品やサービスを開発している(89%)」と回答している。

 また、今後5年間でビッグデータが組織のどのような分野に大きな影響を与えると思うか、との問いに対し、63%が「顧客関係」、58%が「製品開発」、56%が「オペレーション」と回答した。

 一方、自社でビッグデータを活用する場合に直面している課題としては、「セキュリティ(51%)」「予算(47%)」「ビッグデータを活用できる人材の不足(41%)」「継続的にビッグデータとアナリティクスに対応すること(37%)」「既存システムとの統合(35%)」などが挙げられている。

 また、今回の調査結果によると、ビッグデータに対するアプローチについて、年間売上100億ドル以上の大企業は、同5億ドル以下の中小企業とは異なっていることが明らかになった。

 具体的には、大企業の経営幹部の67%はビッグデータを極めて重要視しているのに対し、中小企業では43%にとどまっている。ビッグデータを活用したプロジェクトを支援する割合も、大企業の経営幹部が62%であるのに対し中小企業では42%だった。また、ビッグデータに含まれる内容の理解度やデータソース利用の多さにも違いがみられた。

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