日立製作所は、売上高が前年比9.6%増の11兆2267億円、営業利益は89.3%増の3455億円、税引前純利益は60.5%増の3247億円となったものの、当期純損失は581億円の最終赤字となった。
部門別では、情報通信システムが金融機関向けの大口案件により売上高は前年比12%増の2兆7611億円、営業利益は92%増の1161億円と好調な業績。
一方、構造改革を推進している薄型テレビなどが含まれるデジタルメディア・民生機器事業の売上高は前年並の1兆5046億円、営業損失は1099億円の赤字と、対照的な結果となった。
また、電子デバイスの売上高は前年並の1兆2935億円、営業利益は18%増の540億円。電力・産業システムの売上高は前年比18%増の3兆5681億円、営業利益は280%増の1384億円などとなった。
注目点としては、課題事業となっていたハードディスクドライブ事業が、下期に2四半期連続で黒字化したことだ。
同社執行役専務 中村豊明氏は「ヘッド・メディアを中心にしたコスト削減施策の効果や、競争力のある新製品を、タイムリーに市場投入できたことなどが成果として出ている。今年4月からの第2四半期も黒字でスタートしている」と述べており、今後、収益事業として業績に貢献することになりそうだ。
日立製作所 執行役専務 中村豊明氏
2008年度の業績見通しは、売上高が前年比1.1%減の11兆1000億円、営業利益は10.0%増の3800億円、税引前純利益は1.6%増の3300億円、当期純利益は400億円。2007年度の最終赤字から黒字転換を図る計画だ。
情報通信システムは、前年度に大口案件があった反動で、売上高は前年比5%減の2兆6200億円と減収を見込むが、営業利益は29%増の1500億円と大幅増益を計画している。ここにもハードディスクドライブ事業が黒字基調へと転換したことが見逃せず、ハードウェアでは営業利益が495%増の500億円を目指している。
また、電子デバイスは、売上高が3%減の1兆2600億円、営業利益は20%減の430億円。電力・産業システムの売上高は前年比4%増の3兆7000億円、営業利益は1%増の1400億円。デジタルメディア・民生機器の売上高は前年比1%増の1兆5200億円、営業損失は350億円の赤字としている。デジタルメディア・民生機器の黒字化は大きな鍵となりそうだ。
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