セキュリティの確保と一言で言っても、現在ではさまざまな事柄に対応しなければならない。これが1990年代であれば、ネットワークを守ることであり、ウィルスの対策やアクセスコントロールなどを施せば、ほとんどのことに対処できた。インターネットが急激に普及した2000年代に入ると、新たなワームの問題やサイバーアタックによるサービスダウンなどが発生。個人情報の漏えいが世間を騒がせる事態も起こり、早急に情報漏えいへの対処も必要となった。結果的に、守るべき対象はユーザーのPCからサーバ、さらには機密情報や個人情報などの情報そのものへと広がり、組織全体をいかに安全に守っていくかを考えなければならなくなったのだ。
日本電気株式会社「組織の中でセキュリティ対策をうまく進めるには、対策のPDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルを構築する必要があります。計画を立て実行し、その結果をチェックする。ほとんどの場合は、チェック機能がうまく機能していません。そのため、サイクルがうまく回らない。チェックできないので、対策がうまく機能しているのかわからない状況なのです」(森野氏)
現状は、対策の効果がよく分からないという経営者や管理者が多い。そのためどうしても規制や禁止事項を厳しくする傾向にあるという。だがセキュリティ対策を厳格にするにつれ、IT本来のユーザーにとっての利便性は損なわれていく。
NECでは、この複雑多様化するセキュリティ対策の課題を解決する「協調型セキュリティ」を提唱している。この協調型セキュリティでは、ひとつの対策で不十分でも他の対策と組み合わせることで総合的に対処し、セキュリティレベル全体を向上させることに主眼を置いている。統一されたポリシーのもと、個々の対策が動的に協調することで、組織全体のセキュリティレベルを向上させられるのだ。
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