先週7月11日から13日まで、米国サンタモニカでゲーム業界の展示会であるE3が開催された。今年から規模が縮小され、完全招待制となってはいるが、ソニー、任天堂、Microsoftの3大ゲーム機メーカーは、記者会見を大規模に開催している。新しく発表されるWii、PS3、Xbox360などのゲームの大半はインターネットへの接続が前提となっている。これらの家庭用ゲーム機器がハッキングの標的にされてもおかしくない。
ゲーム機のようなハードウエアは、ほとんどのケースにおいて内蔵されるソフトウエアで制御されており、このソフトウエアに対してハッキングが行われている。
現在実害は出ていないが、ハッカーによってゲーム機やアプリケーションソフトの変更を行えるようなツールや方法が公開されている。このような情報を悪用する人がいないとは言い切れない。これまでスタンドアローンでネットワークに接続されていなかったハードウエアがインターネットに接続されるようになるとセキュリティ対策は非常に重要な課題となってくることは容易に予想される。
振り返れば、ハードウエアへのハッキングの話題は、数年前、ソニー製のペットロボットであるアイボをあるユーザーがプログラムを改変しようとしたケースで、ソニーは知的財産の保護の観点から、ユーザーによるプログラムの改変を認めず、アイボ愛好家に大きな動揺が走った。悪意のない愛好家によるハッキングに対してメーカー側がどのように対応すべきかが大いに議論されたことが思いおこされる。
善意のユーザーや研究者がハッキングを行い、メーカー側に脆弱性について進言してくれることもあり、一概にハッキング行為が悪とは言えない状況にある。元来、ハッキングとは「コンピュータやソフトウエアの仕組みを研究・調査する行為」を指し、善悪の要素はもっていない。これに対し、クラッキングは、破壊や不正アクセスなど悪意を伴っている。単に、知的財産の保護やセキュリティ対策の観点からハッキングを禁止すれば良いというわけではなく、メーカーの対応は難しくなる一方である。
LINUXの世界に見られるようにオープンソースの考え方が一般的になるなか、企業側はユーザーへの対応として、クラッキングに対するセキュリティ対策を求められると同時に、善意のユーザーとの協力体制を組む事を視野に入れる時期に来ている。
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