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BUZZワードで終わるのか? マッシュアップ

2007/09/11 12:00

 複数のWebサービスを連携させて新たなサービスを誕生させるマッシュアップという手法は、グーグルやアマゾンによって有名になった感があるが、日本でも本格的な取り組みが始まってきた。例えば、リクルートは、同社が持つ地域情報データベース「ドコイク?」に収容されている約1100万件に及ぶ全国の飲食店やホテル・旅館、観光スポットなどの名称や住所、電話番号などを公開して、個人のブログに地図付きで掲載できるようにすると発表した。またマッシュアップを促進する活動も行われている。一例を挙げるとサン・マイクロシステムズの「Mash up Award」というコンテストがそれにあたる。マッシュアップアプリケーションのコンテストが行われること自体が、マッシュアップができる環境が広がりつつあることを意味しているといえるだろう。

 Googleでは、すでに2年前からプログラマーにGoogle MapsのAPIを公開し、自由に改変したりデータを追加し自分のサイトで使用することを許可している。それにより5万件以上のマッシュアップサービスが実現し、サンフランシスコの賃貸アパート地図、落書きスポット地図、航空機の航路地図などが利用されている。さらに今年4月からはMy Mapsという新サービスを一般利用者にも公開し、例えば安くて美味しいニューヨークのレストラン地図など、すでに400万以上のカスタマイズ地図が作られている。また、Googleに対抗してYahooやMicrosoftも同様のサービスを始めており、テキストや写真、GPSデータを追加したカスタマイズ地図は急増中だ。また企業の取り組みにおいては、今年の秋からMercedes-Benz USAが、ベンツのカーナビでGoogle MapsやYahoo Local Mapsを利用できるようにする予定とのこと。

 これまで新しいWebサービスの実現には、資金力かIT技術力が必要とされてきた。しかし、このようにマッシュアップは、一般ユーザーが利用できるほどに簡略化してきており、新しいWebサービスの提供が容易に実現できるようになってきた。まさに「消費者が主役」のWeb2.0的価値観を現している。ユーザーが自由にWebアプリケーションを利用し、ブロガーによる口コミやユーザーグループ間で評判となっていく。そのことが、Webアプリケーションを公開する企業にとってインターネット特有のブランド戦略となり、かつユーザーが持つ情報などの無形資産を活用した囲い込みの施策にもなっている。

<今回の処方箋>

 マッシュアップによって新しい価値を生み出すという考え方は、Webビジネスに限らず、これからのビジネスモデルのキーワードともなりそうだ。これまで利用されることがなかったナレッジが新たな価値を生む、そんな時代が始まっているのだ。マッシュアップはその動きを確かに加速している。一般企業においても、自社の持つノウハウを他業種・他社に利用してもらって連携して新たなサービスに転化していく、こういう動きが活発化しそうだ。そのため企業にとっては一層、他社と連携し価値を生む可能性のある潜在的なナレッジや無形資産を見い出す努力が必要となっていくだろう。


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