株式会社野村総合研究所以下、(NRI)の「Senju Family」は、“最も手厳しい顧客”でもある自社導入の中で鍛えられたツールである。インシデント管理や業務プロセスなどの自動化を実現する同製品の特長を見てみよう。
ITIL対応で優先しなければならない3つの管理
「IT運用に関して、2008年度の時点で『特にやらなければいけないこと』は3つです」と話すのは、株式会社野村総合研究所(NRI) システムマネジメント事業本部 副主任コンサルタントの應和周一氏。應和氏は、ITIL Manager資格の採点官も行っているITILコンサルタントである
「その3つとは、優先度順に『(1)アクセス管理』、『(2)変更管理』、『(3)インシデント管理』です。
(1)アクセス管理は、本番環境に開発者がアクセスできてしまう環境があれば、それを改めなければいけません。
(2)変更管理においては、例えば承認なく変更されたり、あるいは承認や変更の記録が残されていなかったり、承認通りに変更されたのかどうかを迅速に確認する手段がない、といった状況を排除する必要があります。
(3)インシデント管理では、内部統制の上でインシデントの“棚卸し”を定期的に行うことが、公認会計士協会などから求められています」(應和氏)
これらの課題を解決していくためには、全体の最適化と標準化が必要だ。そして、その上で、可能な限りの自動化が求められる。属人化された作業ではこれらの管理もおぼつかない。だからこそ、人手を介さずにシステムの変更などを把握する自動化が必要となる。
Senju Service Manager の概要

問い合わせや障害報告を効率的に一元管理する「Senju Service Manager」。
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効率よく自動化するためには標準化が前提だ。標準化は、全体最適化がされていなければ効果的に実施できない。これについて應和氏は「全体最適化ができていない企業がまだまだ多いように思います。日本の企業のほとんどは、部門ごとに個別最適化され、バラバラの状態なのではないでしょうか」と指摘する。
「とはいえ、完全に全体最適化してしまうと、それはそれで弊害もあります。各部門にはそれぞれの業務があり、その特色ゆえに他の部門とは完全に共通化できない部分があるのです。だから、全体最適化のためには、細かなところまでディスカッションしつつ、落としどころを見付けていくしかありません」と現場の重要性を説明する。