ブランドアクションでは、ユーザーがサイトに来て目的を果たせるかどうかを評価しました。サイトで自分の欲しい情報が見つかりにくいと、ユーザーがイライラして企業ブランドの低下につながりますからね。
ここでは、三井住友銀行のサイトが一番良い評価を得ました。銀行のサイトの評価にあたっては、ユーザーがローンを組むことを想定して評価したのですが、三井住友銀行はローンのタイプやサービス内容について、利率から申し込み方法、支払い額の計算など、必要な情報と機能をすべて備えていました。
残念なことにブランドアクションに関しては、合格点と見なしたのは三井住友銀行だけでした。他のサイトで評価を下げた一因となったのが、特に日本の自動車メーカーや家電メーカーに多く見られる製品別のミニサイトです。製品をひとつのブランドとしてアピールするために個別のサイトを作るのはわかりますが、こうしたミニサイトのほとんどは企業のメインのサイトと一貫性がないだけでなく、ミニサイト同士や企業ブランドとの一貫性もありません。製品ごとにマーケティング担当者やミニサイトの運営者が違うために起こることです。
ミニサイトでは、新しいページがどんどん開いて、ユーザーは今自分がどこにいるのかわからなくなります。しかも、せっかく製品のアピールをしているのに、商品を購入するためのECサイトへの導入がよくないのが現状です。サイトの情報を見て、すぐに購入したいというユーザーを逃がすことになります。
そうかもしれません。しかし、一般の人が企業のサイトを訪れる際、広告を見に来るつもりで訪れる人はいないと思います。すでにどこかでその企業の広告などを見ていて、より詳細な情報を求めてサイトに来るのです。そうなると、繰り返し広告を見ることは無駄な作業になります。
広告では、例えばデジタルカメラの見た目や印象はわかるものの、スペックの詳細はわかりません。店頭に行けば、実際のモノをさわることもできます。ウェブサイトはこの中間の役目を果たしています。ユーザーがサイトに来るのは、広告を見たいからでもモノにさわりたいからでもありません。情報を求めているのです。これを理解しなくてはなりません。
この評価項目の中には、業界の専門用語を使うことなくユーザーにわかりやすい言葉で説明しているかということも含まれていましたが、特に自動車メーカーは技術用語を使いたがる傾向にあり、この項目の評価が低かったですね。
また、当たり前のことに思えるかもしれませんが、読みやすい文字の大きさを使っているかどうかも調べたところ、ほとんどの企業はマイナス評価でした。皆、1ページにできるだけ多くのテキストを入れようとして、文字が小さくなっているのです。
同じ内容が書かれたテキストを、フォントの大きさだけを変えてユーザーに読ませるという調査をしたところ、全く同じ内容が書かれているにも関わらず、フォントが小さいテキストの中身がよくわからないという結果が出たこともあるのです。文字の大きさにも意味があるということです。
まずは、ブランドイメージばかりに注力せず、ブランドアクションについて考えてみてほしいということです。サイトのブランド力は、イメージだけでは決まりません。いくらブランドの位置づけに合った雰囲気のサイトを作っても、必要な情報がどこにあるのかわからないようでは、サイトのブランド力そのものが低下してしまいますから。
また、先ほど例に出したミニサイトの統一感のなさについても言えることですが、企業全体のブランド戦略と一致したサイト作りをすることが必要です。そのためには、すべてのサイトを把握している責任者が必要でしょうね。ミニサイト同士があまりにも独立してしまっては、企業レベルでのブランドの意味が薄れるだけでなく、混乱を招くだけです。
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