Symantec主催のカンファレンス「Symantec VISION 2006」にて、さまざまな新製品や新戦略を発表した同社の会長兼CEO、John Thompson氏が、日本人プレスとのグループインタビューに応じた。
同氏は、今回のカンファレンスで詳細が明らかになった次世代のセキュリティ製品「Genesis」(コードネーム)や、買収・合併の進捗状況、また同社の未来像について語った。
SymantecのThompson CEO。基調講演でもプレゼン資料は使わずに話す。
はい。より重要なのはユーザーにとってのメリットです。ソフトウェアを利用するにあたってユーザーは、自分でソフトウェアの設定やアップデートすることなしにさまざまな機能を利用したいと考えます。Genesisのようにサービスとして機能が利用できるようになれば、ユーザー自らがこうした面倒な作業を行う必要がなくなるのです。
過去には、ユーザーがセキュリティソフトウェアをPCにインストールしても頻繁にアップデートできず、十分にPCが保護できていないケースが多くありました。そこでわれわれは自動アップデートや自動保護機能をソフトウェアに追加しました。Genesisではさらに一歩進んで、PCにインストールされたソフトウェアとインターネット上のサービスが結びつくことになります。例えば、ユーザーがPC上で「このタイプのファイルを作った時には自動的にバックアップファイルを作る」と設定すれば、Genesisが自動バックアップを実行してくれるのです。
Symantecでは、売上の約15%を研究開発費として投資しています。主な研究開発分野は、インフラとエンドポイントの両分野におけるポリシーコンプライアンス、データセンターにおける管理や機能の自動化、情報のバックアップおよびリカバリプロセスの簡素化などです。
一方買収に関しては、少なくとも今後約半年の間は予定していません。というのも、これまでに買収した企業の製品を統合することに注力したいからです。Symantecは、2006年にVeritas以外にも6社を買収しています。今は、これらの買収をうまく製品に統合することが先決だと考えています。
Symantecでは、慎重に統合を行います。具体的には、買収した企業の各担当者の役目やオペレーションの状況をよく理解し、重複部分があれば時間をかけて統合する方法を考えます。買収すると同時に大規模なレイオフを実施する企業もありますが、そうした企業はあまりうまく統合できていません。われわれはそのようなアプローチを取らないため、従業員の貢献度が下がることも顧客を失うこともありません。
実際にどこまで統合がどこまで進んだかについては、まだまだですね。まず内部的には営業部隊や人事システムを統合し、顧客に対しては、サポートおよびサービス、パートナープログラムを統合しました。しかし他にもやることは山ほどあります。通常これほどの規模の合併は、統合が完了するまでに18カ月から24カ月はかかるものです。SymantecとVeritasは合併してまだ10カ月しか経っていませんからね。
おっしゃる通り、Symantecはコンシューマーとエンタープライズ向けのビジネスがほぼ同じ規模でした。一方のVeritasは、100%エンタープライズ向けにビジネスを展開していました。つまり、両社が一緒になることで、コンシューマービジネスが25%、エンタープライズビジネスが75%となります。
一般にソフトウェアは、エンタープライズ分野で購入される比重が非常に大きいのです。全世界のソフトウェアの購入金額のうち、全体の3分の2もしくは4分の3程度が大企業や政府によるものなのです。Symantecでは、業界の比重に合わせたビジネスにフォーカスしたいと考えていましたから、エンタープライズビジネスの比重が高くなるのも自然です。今後さらにエンタープライズビジネスは拡大方向に向かうでしょう。
2010年にはすべてが倍増すると考えています。現在Symantecの売上は年間50億ドルですから、売上は100億ドルに、従業員数は1万5000人から3万人以上に、エンジニアの数は4000人から8000人にといった具合です。
製品のポートフォリオとしては、インフラストラクチャ保護、情報保護、インタラクション保護の各分野でリーダー的地位を築きたいですね。パートナーネットワークは今後も重要視し、現在と同様に80%から90%の売上はパートナー経由となるでしょう。
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