アップルのハードウェアエンジニアリング担当幹部が退職--アンテナ問題が影響か

文:Erica Ogg(CNET News) 翻訳校正:編集部

2010-08-09 07:17

 Appleでモバイルデバイス開発の責任者を務めてきた上級幹部のMark Papermaster氏が同社を退職した。

 同氏が解雇されたのか、自ら辞職したのかは明らかではないが、Appleのウェブサイトからは同氏の経歴が削除されている。Papermaster氏の後任は、Macハードウェアエンジニアリング担当のシニアバイスプレジデントを務めるBob Mansfield氏。

 Papermaster氏はAppleに入社してから、「iPhone」のデザインおよびエンジニアリングを統括してきた。そんな同氏の突然の離職は、最新iPhoneの発売後に大きく騒がれたアンテナ受信問題に関係があるのではないかと憶測を呼んでいる。

 同氏のAppleでの在任期間は短く、同氏を雇用するために同社が対処しなければならなかった法的な問題を考えると、Papermaster氏の働きはAppleにとって満足できるものではなかったと思われる。

 Papermaster氏は2008年、Tony Fadell氏の後任としてAppleのモバイルコンピュータのハードウェア設計を統括するために入社した。AppleはPapermaster氏を獲得するために、同氏の元の雇用主であるIBMと争わなければならなかった。IBMはPapermaster氏が退職後に競合企業で働かないという契約に違反したとして提訴したが、最終的に両者は和解し、同氏が正式にAppleに入社したのは2009年4月のことであった。

 Papermaster氏の後任であるMansfield氏は、2010年7月半ばに開催された「iPhone 4」のアンテナ問題に関する緊急記者会見で、Appleの最高経営責任者(CEO)のSteve Jobs氏と最高執行責任者(COO)のTim Cook氏の2人の上級幹部とともに壇上に座っていたのが確認されている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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