シスコシステムズ合同会社は11月19日、同社のコラボレーション製品群に関する説明会を行った。
Cisco Systemsによる、近年のM&A案件を数え上げると枚挙にいとまがない。旧来からの同社のコアであったネットワーク関連技術や製品に関するものに加え、特に2007年のWebEx以降、Pure Digital Technologies、Jabber、タンバーグ(現在買収提案中)といった、ビデオおよびユニファイドコミュニケーション関連の企業買収によって、急速にコラボレーション関連のポートフォリオ拡充を進めてきた。また、Utah Street Networks、Five Acrossといったソーシャルコミュニケーション関連の買収も行っている。
Ciscoでは米国で11月上旬に「Collaboration Summit」と呼ばれるカンファレンスを開き、新たに獲得した製品を取り込んで整理した、同社コラボレーションツールの新たなポートフォリオを披露している。今回の説明会はその内容を日本向けに改めて説明するものだ。
シスコシステムズ合同会社、社長兼CEOのEdzard Overbeek氏
シスコシステムズ合同会社、社長兼CEOのEdzard Overbeek氏は、「ビジネス環境が変化するにつれ、コラボレーションの重要性は増大している。組織は再構成と役割移行の時期にあり、環境変化に対応するためには音声、ビデオ、企業間コラボレーション、ソーシャルソフトといったツールを使い分けたさまざまな形のエクスペリンスが求められている。顧客がシスコに求めるのは、もはやネットワークの問題だけではない」とし、IP電話からからソーシャルソフトウェアまで、シスコがコラボレーション製品のポートフォリオを幅広く持つことの意義を強調した。
具体的なシスコのコラボレーションアーキテクチャについて説明を行ったのは米Sisco Systems、ワールドワイドストラテジー&プランニングオペレーションズ、バイスプレジデントのRick McConnell氏だ。同氏は、テレプレゼンスによるビデオ参加という形で、同社のアーキテクチャと、それを構成する製品群について説明した。
シスコにおけるコラボレーション関連製品のポートフォリオは、ネットワーク、ストレージ、仮想マシンなどの「インフラストラクチャ」、セッション管理やコンテンツ管理、セキュリティ管理などを行う「コラボレーションサービス」、IP通信やメッセージング、モバイル、ウェブ会議といった「コミュニケーション&コラボレーションアプリケーション」の3層から構成される。これら3層のポートフォリオは、オンプレミスとSaaSのそれぞれの形態の組み合わせとして提供される。
McConnell氏は、この組み合わせの実現においては「相互運用性」が重要である点を強調する。自社製品のみでなく、例えばMicrosoft OutlookやiPhoneといった他社のクライアント製品、既に導入済みの他社のコラボレーション製品との高い相互運用性を確保することで、ユーザーのIT投資を保護するという。
コラボレーションのスタイルに合わせたさまざまなツールを使い分けることによって、生産性を高められるという。
このポートフォリオを実現する具体的な製品としては、例えば「音声、ビデオによるコミュニケーション」については、「Cisco TelePresence」「Cisco WebEx」「シスコユニファイドコミュニケーション」といったものが挙げられる。また、企業間のファイアウォールを超えたビデオコラボレーション向けの製品としては、新たに「Cisco Intercompany Media Engine」というアプライアンスが加わる。これは、各企業のDMZに設置され、必要に応じて、高速かつセキュアなルーティングを行うもので、順次、ビデオ会議や音声通信をはじめとするコラボレーションアプリケーションへの対応を進めていくという。
また、シスコでは新たな取り組みとなる「企業向けソーシャルソフトウェア」の市場に向けた製品として「Cisco Show and Share」および「Cisco Enterprise Collaboration」が紹介された。Show and Shareは、いわゆるYouTubeのようなビデオコミュニティをセキュアな環境で構築できるもの。各映像に対するコメント、レーティング、タギングといったソーシャルツール的な機能を活用して、映像の共有が行える。一方のEnterprise Collaborationは、企業内SNSの構築ツールだ。もちろん、このツールもビデオや音声といったメディアデータとの連携が考慮されている。
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