IDC Japanが6月8日、国内OS市場規模の2008年の実績と2013年までの予測を発表した。なかでも注目を集めたのは、Linuxの着実な成長だ。
Linuxの適用領域はパソコンやサーバだけでなく、携帯電話、ゲーム機、デジタルカメラなどの組み込み機器、デジタルテレビなどの家電製品、自動車、航空機や工場の生産ラインなどきわめて多岐におよぶ。
IDC Japanの調査によれば、昨年のLinuxはUNIXやメインフレームの低迷を尻目に、前年比18.3%増とその市場規模を著しく伸長させた。さらにIT投資の縮小、中でもハードウェア投資が一段と強く引き締められており、国内OS市場にとって非常に厳しい年になるといわれている2009年以降においても、Linuxの成長が止まることはないだろうと予測されている。
そんなニュースの記憶も新しい2日後の6月10日。Linux標準カーネルの最新版「2.6.30」のリリースが報じられた。日本のLinuxコミュニティにとって、今回のリリースの最も大きなトピックは、TOMOYO LinuxとNILFSが正式に採用されたことだ。
TOMOYO LinuxはNTTデータの原田季栄氏らが開発を進めてきたセキュリティ拡張機能。一方のNILFSは、NTTサイバースペース研究所の小西隆介氏らが開発してきたファイルシステムだ。ともにLinuxカーネルの中核部分への提案として、日本では初めての採用となった。Linuxの躍進が注目される中、両社を擁するNTTグループとしても、まさに面目躍如といえるだろう。
両社が、6月11日に掲載したニュースリリースの中では、それぞれ異口同音に今回の成果の重要性を積極的に報じている。また、今後のオープンソースソフトウェア(OSS)開発への貢献意欲を標榜しているのも印象的だ。
TOMOYO Linuxの報道を担当するNTTデータ広報部の杉山氏は、今回の正式採用の報道に際して、「当社はこれまで、数多くのOSSの普及および開発の促進に取り組んできました。ニュースでも報じられているとおり、『TOMOYO Linux』は現代社会でますます重要度を増すセキュリティの分野において、NTTデータのOSSの取り組みと融合し、かつそれが国際的に認められた非常に重要で価値のある研究開発成果」と、今回のTOMOYO Linuxの成果に対する会社の姿勢を強調した。
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