掲載日時: 2007-02-06 15:49

MIJS参加企業のアプリケーション連携の中核となるアプレッソの「DataSpider」

企業内には、共通するデータ、連動すべきデータが多数散在する中で、データ連携の重要性が注目されている。データ連携を簡易に、また適切に行うものとして、MIJSではアプレッソの「DataSpider」を活用する。

著者 : 増田千穂(ロビンソン)

URL : https://japan.zdnet.com/article/20342380/

 企業内には、共通するデータ、連動すべきデータが多数散在する中で、データ連携の重要性が注目されている。データ連携を簡易に、また適切に行うものとして、MIJSではアプレッソのデータ連携ソリューション「DataSpider」を活用する。2月1日に開催された「MIJSカンファレンス Japan 2007」の製品連携トラックでは、MIJS参加企業のひとつであるアプレッソの代表取締役副社長を務める小野和俊氏が「SOA基盤によるアプリケーション連携」をテーマに講演した。

アイコンを並べるだけでSOA連携を実現する「DataSpider」

 アプレッソは2000年の創業以来、企業内に散在するデータや情報をサービスとして連携させる環境構築をノンプログラミングで実現するDataSpiderを核としたビジネスを行っている。

 DataSpiderは、アイコンを並べるだけでさまざまなデータソースに対してアクセスすることを可能にする統合開発環境ツール。スクリプトのプロジェクト管理や、実行履歴、実行ログなどが一覧でき、容易に開発がおこなえるのが特徴だ。

アプレッソの小野氏 アプレッソの代表取締役副社長、小野和俊氏。

 異なるデータフォーマットの変換は、マッパーを利用して項目同士をリンクさせ、条件設定などをおこなうロジックアイコンを利用する。また、分岐処理などもロジックアイコンで対応し、データ連携フローもアイコンベースでグラフィカルに設計して可視化することができる。

 「大学時代にアルバイトでプログラミングをするうちに、複数システムの連携や別システムのデータを参照することが難しく、非常に手間がかかることが気になった。これを簡単にしたいというのが開発のきっかけとなった。ノンプログラミングでできるというと、ごく簡単なことしかできないだろうと思われることが多いが、もともとビジネスで利用されることを想定して作っているため、十分実用的になっている」(小野氏)

 DataSpiderは、MIJS参加企業の各ソフトウェアを接続する、データ連携の中心的な存在になるものとして位置づけられている。DataSpiderにより、システムを必要に応じて個別に接続する従来のピア・ツー・ピアの方式から、連携エンジンを共通のバスで設定できるSOA(サービス指向アーキテクチャ)型の仕組みに移行できる。各システムは、共通バスに接続するためのインターフェース(アダプタ)をひとつ持つだけで、複数のシステムからのデータを受け取れるようにすることが可能になり、効率的なデータ連携が実現される。

営業系システムと製造系システムをシームレスに連携

 データ連携の実例としては、同じくMIJSに参加しているソフトブレーンの「eセールスマネージャー」と、東洋ビジネスエンジニアリングの「MCFrame」をDataSpiderによって接続し、システム連携させたパターンがある。

 eセールスマネージャーは、営業プロセスのマネージメントを通じて組織的営業効率を高めることを目的としたパッケージ。一方、MCFrameは、製造業向けの生産管理などのシステムを提供するソリューションだ。

 「営業部門と製造部門のシステムは、取引先マスタの共通化や受注データの入出力、企業与信データの確認などの部分で連携する必要が生じるが、この連携もDataSpiderを利用した場合には非常に簡単に処理できるようになる」と小野氏は話す。

 たとえば、顧客マスタの連携ならば、eセールスマネージャー側で入力されたデータの更新を確認し、データマッピングを行い、MCFrame側に書き込むといった処理になるが、この一連の流れはアイコンを並べたフロー図を描くだけで可能になる。企業内に散在するデータが連携されることで、ビジネスがスムーズにまわるようになる仕掛けを容易に作ることが可能だ。

MIJS参加ソフトウェア間で共通連携基盤を整備

 現在、MIJSでは、各ソフトが固有にもつマスタ間でのマスタ連携を可能にする「MIJS標準マスタ」を開発しており、DataSpiderを介することで各種ソフトウェアが固有に持つマスタの相互連携が簡単に実現させようとしている。

 さらにDataSpiderは、35種の専用アダプタを提供しており、専用SDK(ソフトウェア開発キット)によって追加アダプタの開発も容易に行える。MIJSに参加している企業のアプリケーション同士の接続はもちろん、それ以外のシステムの接続にも対応可能になる。

今後、MIJSでは、製品間データ連携のための標準アダプタを作成することによる、トランザクション連携や、マスタの共通企画化を予定している。また、アプリケーションから独立した機能をインフラ化することによる、横断的機能の共通インフラ化なども連携のテーマに据える。DataSpiderを活用してのSOA連携もさらに活発になるはずだ。

 システム開発の問題点は、次々と解決策が講じられているという小野氏は、「10年前に、アルバイトでプログラミングをしていたときに感じた不便もだいぶ解決されている。しかし、データ連携に関してはまだまだ問題も多いのも事実。今後、この課題に対応する技術を積極的に提供していきたい」と話している。

ZDNET Japanは、Ziff Davisからのライセンスに基づき株式会社4Xが運営しています。
ZDNET Japan is operated by 4X Corp under license from Ziff Davis.

Copyright © 2026 4X Corp, Inc. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.