掲載日時: 2007-04-02 15:58

「検索エンジンスパムの解決法を公開する人はいない」--スパム関連イベントで研究者が発言

仮に検索エンジンスパムの解決法が存在したとしても、それを公開する人はいない。米国時間3月30日、マサチューセッツ工科大学(MIT)主催のスパムに関するカンファレンスMIT Spam Conference 2007で、専門家らはそのように語った。

著者 : 文:Candace Lombardi(CNET News.com) 翻訳校正:編集部

URL : https://japan.zdnet.com/article/20346277/

 仮に検索エンジンスパムの解決法が存在したとしても、それを公開する人はいない。米国時間3月30日、マサチューセッツ工科大学(MIT)主催のスパムに関するカンファレンスMIT Spam Conference 2007で、専門家らはそのように語った。

 同カンファレンスでこの問題について議論した講演者や聴衆からは、Googleの広告サービスAdSenseのような検索広告サービスを使って金儲けができる間は何も変わらない、との声が聞かれた。一方で、有効な解決法を思い付いた検索エンジンは、その方法を競合他社の手に渡したくないと考えるだろう。

 「自社が検索エンジンスパムを解決できないでいる間に、他の会社が解決したとしたら、自社の検索エンジンはその時点で終わりだ」と語るのは、毎年開催されるMIT Spam Conferenceの議長を務めるBill Yerazunis氏だ。

 このような状況から、スパム研究者らは、検索エンジンスパムについて口を閉ざしているようだ。

 「ブログスパムや検索エンジンスパムに関する重要な講演をお聞きいただいた。これからさらに面白くなるが、ここで1つ問題がある。わたしは、(検索エンジンスパムの解決法を)募集したが、わずかな論文しか寄せられていない。その理由は、各企業が、その解決法が利益になると考えているからだ」(Yerazunis氏)

 「このように考えてみて欲しい。仮にあなたがGoogleだとして、検索エンジンスパムの解決方法を思い付いたとしたら、それを発表するだろうか。今や検索業界は大手3社の三つ巴戦だ。仮にMicrosoftがそれを解決したとしたら、同社はGoogleをたたきつぶすだろう。仮にYahooが解決すれば、同社はMicrosoftをたたきつぶすだろう。検索エンジンスパムの解決方法には大変な価値がある」(同氏)

 その価値の高さから、Yerazunis氏は、学者たちもその方法を秘匿しているのではないかと疑っている。仮にある学者が民間企業よりも早くその解決法を発見したら、その学者は間違いなく、最も高く買ってくれる企業に売るとYerazunis氏は見ている。

 コンサルティング企業Searching for ProfitのAmanda Watlington氏は、同カンファレンスで行った講演の中で、当面は明確な対処法がないため、教育こそが多くのスパムを排除する上で重要だと訴えた。また同氏はその理由として、スパムの大半は本物のブランドや広告主の悪習が原因だからだと説明した。

 悪質な真のスパマーたちは、GoogleのAdSenseのような広告検索サービスを利用して金儲けをするという動機がある限り、彼らは検索エンジンスパムを止めることはない。しかし、本物のブランドや広告主らの多くは、依然としてこの業界の多くの人々がスパムと考えることを無意識に行っていることから、彼らは善人と悪人の中間と考えるべきだ、とWatlington氏は語る。

 Watlington氏は、大手のブランドや広告主らが、検索マーケティングで成功しようとして(検索エンジンスパムが不正行為であることに)気付かぬふりをしているとは考えていない。同氏は、(検索エンジンスパムは)技術的知識を持たず、今や一大ビジネスとなった検索広告ビジネスに参入したいと考える人々が、本当に不正行為だとは知らずに行っていると考えている。

 「(検索マーケティングで成功するために)どうしたらいいのか分からない広告主がいる。そのような人々が(検索エンジンスパムに)手を出す。彼らはSEO(検索エンジン最適化)の訓練を受けていないハイテク業界のマーケッターやウェブデザイナーたちだ。彼らは今や信頼されていない旧式の手法を用いているが、彼らはそれらの手法が不適切であることすら気付いていない」(Watlington氏)

 Watlington氏は、「彼らに情報を提供し、彼らに自分たちが間違ったことを行っていることを知らせたらどうだろう。彼らが自覚すればするほど、彼らはくだらないことをしなくなる」と述べている。

 Watlington氏は、BMWのドイツ版サイトが悪質な手法でGoogleの検索ランキングを操作し、Googleのブラックリストに掲載され、新聞紙上で酷評されたことに言及し、BMWのようになりたい企業など存在しないと語った。

 しかし、検索エンジンから提供される新ツールの数が増えるにつれ、企業の困惑の度合いはさらに増している。

 Microsoft、Google、Yahooの検索大手3社は2006年11月、ウェブインデックス作成機能を共通化し、一箇所にアクセスするだけで、一括して複数の検索エンジンにウェブページの情報を送信可能にすることで合意した。しかし、Watlington氏のクライアントたちは、そのインデックス作成サービスの適切な利用法が分かっていないという。以前あるクライアントが、インデックス作成の問題が発生した理由が知りたいと同氏に相談に来た。その人物は、40万ページもフィードしていた。

 Watlington氏は、「彼には、適切なクロールに従っているサイトが、それらのページのインデックスを作成するのにどれだけの労力がかかるか説明しなければならなかった。まず、自分たちにどれだけ高いマージンがあるのかを見極めた上で、それらを自分たちのサイトマップに載せなさい」と述べる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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